京都府職員労働組合 -自治労連- Home 情報ボックス 府政NOW 京の写真館 賃金 料理 大学の法人化



2016年01月26日

自分の考えを持とうよ
言わせてもらいます

T‐nsSOWL あいねさん

T‐nsSOWL あいねさん

 安倍政権を支えているのは、自民党の支持者とかではなく、無関心な人たちではないか。そこへどう訴えていくか。政治について考えることは難しいことではないし、かっこ悪くもない。自分が自分らしくあるため、そして家族を守るために政治は大切だと思う。

▲現状に対する恐怖感

 昨年の夏には安保法案反対の声が大きくなった。今はデモも少なくなり、日常生活の中でこの法律を忘れている人が増えているのではないか。憲法違反の法律だということを忘れて、ただ日常生活を送るだけでいいのかと思う。政治から逃げているのはどうなの、と訴えていきたい。

 高校生だって学校の勉強や部活があって結構忙しいけど、日本の現状への危機感、恐怖感があって黙ってはいられない。声を上げにくい社会は本当にいい社会なのか、大人たちの無関心や冷笑はどうなのかと。

 高校生たちは大人とメディア、政治家たちを見ている。よく「自民はだめだけど(選挙で)入れるとこないじゃん」と言われたりするけど、そういう(考え方は)自ら問い直してほしい。甘いと言われるかもしれないけれど、一人の人として、自分はどう思うのかを考えていってほしい。

▲「中立性」に疑問

 政治に興味を持ったのは中学生のとき。戦争の映画を観たのがきっかけです。考え方が右とか左とかに関係なく、映画とか身近なことからでも興味を持つことはできる。

 (18歳への主権者教育で)教師の中立性ということが言われる。圧力もあって先生自身が発言しづらいのでは、という空気を感じる。先生たちも一人の人間として、いろんな考え方を持っていると思う。それを口に出せないのはどうなのかなと。あまり中立性と言うのがいいのかどうか。(1月21日に参院議員会館で開いた会見で)

群れたがる傾向の危うさ映画監督 森達也さん

 オウム真理教事件から20年が過ぎ、オウム教団の中で起きたことが今日本社会に広がってきていると感じている。それは集団化。同調しないものを排除し、外部に敵をつくる傾向だ。

 先日も、あるドキュメンタリー作家が文部科学省に助成金を申請しに行ったところ、担当者から「反政府の人物を取り上げたら(認定は)無理」と言われた。(政権の意向を)忖度(そんたく)し、自主規制していく流れがある。

 テレビもモノを言わず、反政府を口にしたキャスターを外していくなど、明確な圧力ではなく、自主規制、過剰な忖度がある。危ない橋は渡らないというのは権力監視の放棄であり、ジャーナリズムの自殺だ。とても恥ずかしい事態が進んでいる。

▲違う意見の発信を

 映画監督やノンフィクションライター、戦場ライターらは安倍政権を批判している。戦場での悲惨な光景を見て知っているからだが、逆に安倍政権や戦争法を支持している人々は、戦争の現場をよく知らないのではないか。
 集団化や同調圧力は、イワシの群れと同じ。不安と恐怖がある中で、よりまとまろうとする。為政者の言葉に従いたがる。だが、集団は間違うことがよくある。チラッとでも違う方向を見て、ささやかでも自分が動くことが必要だ。
 世の中には違う見方があることを、さまざまなメディアで発信してほしい。変わらなければならないのはわれわれの方だ。こちらが変わらなければ、たとえ安倍首相が辞めたとしても代わりの人物が出てくるだけになる。(1月23日の市民連合シンポで)

嫌なことにも目を向けよう上智大学 三浦まり教授

(戦争法案反対の諸行動で)昨年8月、9月は勇気をもらえた2カ月だった。10月に大学へ戻ると、授業にはアウェー感(自分の場所でない感じ)がある。学生たちに「シールズって知ってる?」と聞くと、シーンとするのだ。

 関心はあるのだろうが、自分が聞きたくないことには耳をふさぎ、下を向く。「安倍政権は危険」という話は聞きたくないし、安全神話を信じていたい。嫌なことに目を向けさせないで、という感じ。

 さらに「政府批判はよくない」「中立的ではない」「先生は偏っている」とも言われる。国家との一体感を求めているのだろうか。これは今の社会の縮図だろう。学生たちにどう考えてもらうか。この雰囲気をどうすべきか。無意識に安全神話を信じてしまう状況をどう扱うか、だ。

 これだけ安倍政権のうそがあるのに、批判が盛り上がらない。英国の経済誌『エコノミスト』による民主主義インデックス(指標)では、日本は23位に落ちた。もう民主国家ではないという評価だ。特に政治参加の点数が低い。民主主義を取り戻すには、政治参加を高めることが必要ではないか。(1月23日の市民連合シンポで) 〈連合通信〉

府職労ニュースインデックスへ