京都府職員労働組合 -自治労連- Home 情報ボックス 府政NOW 京の写真館 賃金 料理 大学の法人化



2016年04月04日

「3人増」では焼け石に水
保育関係者から怒りの声

政府の待機児童緊急対策

 政府が3月28日に発表した待機児童解消のための緊急対策に批判が高まっている。

 とりわけ非難の声が強いのは、「つめこみ保育」を促す「規制の弾力化」の部分だ。小規模保育園の定員(19人以下)を22人に拡大するといった内容である。

▲保育士を殺す気か

 現状の「19人以下」という定員でさえ「つめ込み」を自覚する事業者は多い。全国保育団体連絡会が29日に開いた緊急集会では、名古屋で小規模保育園を経営する女性が、この10数年の規制緩和によって「玄関ホールまでつぶして定員拡大してきた」と話した。「小規模で暖かい保育」という本来の理念は置き去りに。友人の保育士は「保育士に死ねというのか」とツイッターでつぶやいているという。

▲「子の安全」おざなり

 1歳の長女を保育事故で亡くした阿部一美さんは「事故が起こるたび『またか』と思う。待機児童解消イコール規制緩和という流れはここで断ち切ってほしい」と訴えた。

 30日の衆院労働委員会では、民進党の山尾志桜里議員がこの問題で政府を厳しく追及した。「実際3人増やせる小規模保育所は全国にいくつあり、何人増やせるのか」と質問した。

 塩崎厚労相は「全国で1600くらいあったかと思うが……」と頼りない答弁に終始。「隠れ待機児童」や「潜在待機児童」は40万人とも100万人以上ともいわれる。委員会を傍聴した市民は「1600の事業所が3人ずつ増やしても、待機児童は4800人しか減らない。焼け石に水では」と感想を漏らした。(連合通信) 

府職労ニュースインデックスへ