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2016年06月.13日

「軍事研究への道開くな」
医学関係者らが声明

日本学術会議の動きを批判

 医学関係者らでつくる「『戦争と医の倫理』の検証を進める会」は6月8日、軍事研究を容認する日本学術会議の動きに反対する声明を発表した。進める会は、第2次世界大戦時に行われた、いわゆる「731部隊」による人体実験などの非人道的行為を調査してきた団体。(写真・西山氏(右から2人目)は、軍事研究に踏み出そうとしている日本学術会議を厳し
く批判した(6月8日、都内で))


▼過去の過ち直視を

 学術会議の大西隆会長は今年4月、軍事研究を行わないとしてきた従来の原則の見直しに言及し、その後に同会議の幹事会が「安全保障と学術に関する検討委員会」の設置を決定した。

 この動きに対し、進める会は8日、声明発表を兼ねて記者会見を開いた。社会医学者の西山勝夫滋賀医大名誉教授は「(学術会議の)検討委設置は過去の過ちへの道を再びたどるものだ」と述べ、軍事研究禁止原則の順守を求めた。

▼岐路に立たされている

 松村高夫慶応大学名誉教授は、「今回の日本学術会議の決定は昨年の安保法(戦争法)強行から始まる軍事化の流れの中にある」と話し、その上で「研究者が自分の専門領域に閉じこもり、社会の状況に目を向けようとしなければ、思わぬ形で研究が利用されてしまう」と指摘した。

 立教大学教授で精神科医の香山リカさんも発言。「自分の研究が社会でどのように使われるのか、自覚をしなければならない。医学の軍事利用の問題について、各学会が声を上げてほしい」と語った。(連合通信) 

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