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2016年05月23日

話題にするのは難しいけど…
高校生が語る18歳選挙権

行動は無駄にはならない

 今年の国政選挙から18歳に選挙権が与えられる。当の高校生たちは今、何を感じ、考えているのか。5月15日に都内で開かれた若者憲法集会のシンポジウムと分科会での発言を紹介する。

▲学校で話題にならず

 大阪の女子生徒は「18歳選挙権は友達と政治の話をするチャンスのはずだけど、学校の中ではタブーのまま。政治の話をしたせいで敬遠され、周囲から避けられてしまった子もいる。意見を言えない自分がなんだか情けなく思う」と打ち明けた。

 次のように話す女子生徒もいた。

「これまで国の政策や政治家の選び方について教えてもらったことがないし、分からないことだらけ。情報の集め方が分からないため、せっかく選挙権があっても投票に行かない子が多いんじゃないかな」

▲大人への期待と注文

 都内の定時制高校に通っているという女子生徒は専門学校の学費をためるため、アルバイトを週3回している。今の願いは「奨学金を返さなくていい社会になってほしい」。その上でこう語る。「政治にはすごく興味があるけれど、クラスの子とは話ができない。話を聞いてくれるのは担任の先生だけ」

 他の高校生からは「先生など身近に接する大人が政治について話してくれれば安心する」という声も出された。

 戸惑いは大きいが、高校生たちの思いは誠実だと感じた。問題は、学校をはじめ政治について話し合う場がないことだろう。

▲行動は無駄じゃない

 高校生ユニオンを結成し、社会や政治に強い問題意識を持っている男子生徒の「じょー」さんも同じ悩みを抱えている。
「友達にも関心を持ってほしくて政治の話題を出すけど、『難しくて分からない』『すごいね』と言われてしまう。みんなの意識を変えるのは難しい」

 パネリストの2人は、こうアドバイスした。

「すぐに反応することができなくても、君の話を聞いている人は必ずいる」(矢崎暁子弁護士)、「貧困者支援を始めた学生時代には何も言わなかった同級生が、10年たって『活動を応援してる』と声をかけてくれた。結果が現れるまで時間がかかるが行動は無駄にならない」(NPO自立生活サポートセンター・もやいの稲葉剛理事)(連合通信) 

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