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拠出者の意思反映が不可欠 |
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投資信託銀行に丸投げ |
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Q 最近GPIFという言葉をよく目にするけど、何これ? A 厚生年金や国民年金の積立金を管理・運用し、その利益を国庫に収める、国の独立行政法人。国の一般会計予算(2016年度は96兆円の見込み)を上回る約140兆円もの資金を運用している。株式市場に与える影響は大きい。 Q 何で騒がしいの? A この巨額の資金に政府が目を付け、リスクの高い投資ファンドへの投資を可能にしたり、今は投資信託銀行に委ねている株式などの運用を、GPIFが直接担う見直しが厚生労働省の審議会で検討されてきたんだ。 Q 何が問題なの? A 一つは老後の暮らしを支える大切な年金を危ない投機に委ねていいのかということ。安倍首相は運用失敗で損失がでたらどうするのかと追及され、「(年金)給付削減となる」とさらりと答弁した。ツケは国民にということ。あまりにも無責任だ。もう一つの直接運用(インハウス運用)は、GPIFが有力株主となるので、国による民間企業支配が強まると懸念されている。 Q ひどいね。それでどうなったの? A 審議会では反対論や慎重論が強く出され、インハウス運用については3年後に検討を先送りすることになった。今国会では、GPIFの運営方法を見直す法案が出される予定だ。 ▲拠出者の意思反映を Q どんな内容? A 現行の体制は、理事長一人に権限が集中する危なっかしい仕組みなんだ。政府の意のままに年金資金が使われかねない。それを9人の経営委員による合議制にしようとしている。 Q いいことなの? A 方向は正しい。ただ、厚労省の案だと、経営委員9人のうち、年金拠出者である労使の代表は各一人しか入れない。連合も経団連もこの案には強く異を唱え、連合は「労使で過半数が必要」と主張している。同省が審議会に提出した先進各国の合議機関の運営方法でも、6カ国中4カ国(米、蘭など)で労使が半数前後を占めているのに、同省案は極端に少ない内容となった。審議会で自分たちの関与を強めるよう主張した「金融専門家」らの意見を優先した形だ。 Q 年金拠出者はそっちのけだな。 A 政府は一昨秋、GPIFの運用先を、従来の国債中心から、株式中心に切り替え、株式の割合を5割に倍増させた。半年後の統一地方選挙直前には日経平均株価が15年ぶりに2万円の大台に乗り、「アベノミクス」をアピールする自民党に有利に働いたが、背後には年金資金の大量投入があったとも言われる。私たちの年金を政治利用するのはやめさせなければならな(連合通信)。 |
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