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2016年11月22日

36協定の特別条項廃止を
全労連が意見書

政府の「働き方改革」への対案

 全労連は11月16、17の両日に開いた幹事会で、安倍政権が進める「働き方改革」についての意見をまとめた。政府が提起する9項目を「いずれも多国籍企業や人材ビジネスの利益のための『働かせ方改革』を目指す施策ばかり」と批判し、対案を提示しているのが特徴だ。近く、意見書として政府に提出することにしている。

▲残業は月45時間まで

 同一労働同一賃金については政府の検討会で「人材活用の仕組みの違い」などの抜け道が議論されていることを紹介。格差を是正するためには、(1)合理的な理由のない全ての差別を禁止する(2)均等待遇を原則とする(3)合理的であることの立証は使用者側が負う(4)労働契約は無期を原則とする――などを提案している。

 長時間労働の是正に関しても、政府の検討会では、「一律の上限規制」に否定的な意見が相次いでいる。一方で、残業代ゼロや裁量制の適用拡大を図る労働基準法「改正」案が提出されており、これでは長時間労働は規制できないと指摘。36協定の例外を認めている「特別条項」の廃止と、現在の限度基準(月45時間、年360時間)を絶対上限とすること、11時間以上の勤務間インターバル制度の導入を求めている。

▲3者構成の軽視許さず

 このほか、人材ビジネスは職業安定行政の周辺的業務に限定すること、自宅や社外で仕事をする「テレワーク」については一時的な対策であることを原則とするよう要求。介護士・保育士の処遇改善へ実効ある財政措置を取ること、労働政策審議会の公労使3者構成を軽視する「有識者会議」を解散し、審議会でさまざまな系統の労働団体が意見表明できるようにすることなどを求めている。(連合通信) 

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