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住民「保育園との共存は可能だ」 |
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レポート/代替案無視して公園つぶし |
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![]() ▼ずさんな保育行政 「保育園は必要です。今回働くお母さんたちと話をして、私たちも保活の大変さがわかりました。でも、せっかくなら井草の公園ではなく、保育ニーズの高い場所につくってほしい」 「井草の緑と遊び場を守る会」の横山千尋さんは二児の母。子育ての経験から、子どもにとっての公園の貴重さを知っている。強行工事が進む向井公園は、近隣で唯一ボール遊びが可能だった。「ボールネットの整備を今年3月に終えたばかり。今後も長く使うことが見込まれていたはずです。費用も約800万かかったというのに、その2カ月後に『つぶす』と発表するなんて」と憤る。 浮かび上がるのは、杉並区の保育行政のずさんさだ。唐突な4月の「緊急事態宣言」発表は、次年度の正確な待機児童のニーズを把握できなかったからだろう。そのつけを、地域住民に払わせたのだ。それも公園を奪うという残酷な形で。 ![]() 今回の計画で整備される「粗製濫造」の園で保育の質はどうなるのかと横山さんは心配する。新設園の一つの設計図をチェックしたところ、問題点が多くみられた。 「園児が出入りする場所が道路に面していたりして、子ども目線で物事をみるのが不慣れな人が設計した印象を受けました」 問題はまだある。区内の井草・久我山というわずか2地区に新設園の多くが集中することだ(図1)。井草地区の待機児童数は今年度わずか11名。次年度の区の待機児童数約560名の1割未満の地区に、合計約500人収容の園が整備される。つまり、待機児童数が多い地区に「受け皿」が用意されないということだ。 たとえば、待機児童数が多い永福町。そこでは2019年完成をめざし「ビーチバレーコート」の建設が予定されている。 ![]() ▼自転車集積場の活用を 横山さんらが提出した代替案は「持続可能な子育て」にも寄与するものだ。 井草地区内にある約1700平方メートルの自転車集積場を保育園用地とする内容である。地区内に二つある自転車集積場はどちらも稼働率が3割程度。その一つを廃止し、跡地を保育園用地とする。「その自転車集積場は、小学校と学童クラブのすぐそば。ここだと、複数子どもがいる親は、学童に上の子を迎えに行ったあと、すぐに保育園に回って下の子も連れ帰れます」 区はすでに公園を更地にする工事を始めており、住民の代替案を前向きに検討してはいない。引き続き動向を注視したい。(連合通信) |
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