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「日本の16時間夜勤は異常」 |
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長時間労働の規制訴え |
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日本医労連は看護師の夜勤交替労働の改善を目指す国際シンポジウムを9月6日、都内で開いた。ILO(国際労働機関)と3カ国の労組の代表が参加。フランスの医療労組からは日本の16時間夜勤について「信じられない」と驚きの声が上がった。(医労連の国際シンポ。フランスの医療労組からは、日本の16時間夜勤労働に「驚きあきれた」の声が上がった(9月6日、都内で)) ▼仏は12時間以上を禁止 医労連によれば、日本の看護労働の現場では長時間勤務となる2交替夜勤を行っている病棟が30%以上あり、このうち半数以上が16時間を超えている。 フランス労働総同盟医療福祉労連の執行委員フランソワーズ・ゲングさんは、「日本で16時間夜勤が行われていると聞いて驚き、あきれてしまった。ヨーロッパでこの話をしても多分信じてもらえないだろう」と述べ、非人間的な長時間勤務を何年も続けるのは危険だと指摘した。 ゲングさんによれば、フランスでは健康や家庭生活に及ぼす夜勤の悪影響を訴え、労働時間短縮を勝ち取ってきた。12時間以上の夜勤は規制され、たとえ体力のある若い看護師が時間給の高い夜間の長時間労働を希望しても、組合は反対するという。 「フランスの看護師は平均8~9年で退職してしまう。これは国にとって大きな損失。過労が招く悲劇を防ぐため、長時間労働から看護師を守らなければならない」と述べ、「日本の医療現場でも労働者自身が自分たちの安全を訴えてください」と語った。 ▼日本も本格的な対策を オーストラリア看護師助産師連合のニコラス・ブレイクさんは、1990年代から訴えてきた病棟や夜勤・日勤ごとの「患者対看護師の配置基準」の要求を実現し、看護師の離職の防止と医療サービスの向上につなげたと報告。一般病棟の夜勤では、看護師1人に対し患者8人という基準が設定されており、これが満たされない場合、担当する看護の業務を減らすことが義務付けられているという。 韓国保健医療労組のハン・ミジュン書記長は「看護師不足や夜勤の長時間労働の現状は日本と共通しており、自分たちの仕事を『戦争のような夜勤』と呼んでいる」と話した。 現場では女性看護師の妊娠順番制などの慣例が今も存在し、サービス残業も横行しているという。抜本的な解決をめざす人員拡充の法律制定のため、全国的なキャンペーンやデモなどで社会に訴える活動に力を入れていると報告した。 ILOのクリスチャヌ・ウィスコー作業部門別活動局専門官は、看護師自身が自分の持っている権利を理解していないことや、自分の健康を犠牲にして患者のケアを行ってしまうという実態があると指摘し、日本の看護師に向けてこう訴えた。 「国民を味方に引き寄せ、声を大にして看護労働の状況を語ってほしい。安全な医療を提供するためには長時間労働に『ノー』と言うことが必要だ」(連合通信) |
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