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TPP交渉に展望開けたのか |
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米議会/TPA法案可決の意味 |
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TPP(環太平洋経済連携協定)の米議会承認に不可欠とされるTPA法案(通称ファストトラック法案)が成立する見通しになりました。でも、大統領や共和党幹部が「セットで成立させる」と約束したTAA法案(失業者への再就職支援法案)の行方は未定。今回のTPA法案成立は、日本などTPP交渉参加国に対して「米国は大丈夫だから、交渉をまとめようよ」とアピールするための作戦でしょう。安易な交渉促進は禍根を残すことになりかねません。 ▼議会の混迷は続く 今回の法案成立を受け、日本のメディアでは「米TPP推進へ弾み」(朝日)、「TPP追い風」(日経)、「難航分野の交渉加速」(毎日)など、米議会の混乱状態が打開され、行き詰まっていたTPP交渉が再び活性化するような論調が目立ちます。 でも、本当にそうなのでしょうか。オバマ大統領は「TAA法案成立とセット」と繰り返し言明。共和党幹部は「必ず後でTAA法案を通すから」と約束する声明まで出しています。そのTAA法案は、先ごろ下院の採決で賛成126票・反対302票という大差で否決されたばかり。再可決への調整には時間がかかると言われます。 今回のTPA法案成立は、人をだます時に、表の1枚だけ本物のお札にした「札束」を並べるようなものでしょう。日本を含む交渉参加国は今、その札束を前にしている状態です。 推進派にすれば、既成事実を作って反対派の外堀を埋めた形。民主党の反対派にとっては問題の先送りにすぎません。大統領たちの約束がどうなるのかを含め、議会の攻防はこれから本番を迎えます。 (連合通信) |
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