京都府職員労働組合 -自治労連- Home 情報ボックス 府政NOW 京の写真館 賃金 料理 大学の法人化



2015年 9月09日

ノー・ニュークス権を
発言抄・弁護士 島 昭宏さん

原発製造メーカーの責任追及

 「原発メーカー訴訟」弁護団の共同代表を務めています。原告は国内外合わせて約4000人です。

 東京電力福島第一原子力発電所の巨大事故は、かつて人類が経験したことがない規模の放射線被害を引き起こし、現在も続いています。そして、事業者である東京電力に対しては、多くの損害賠償請求訴訟が起こされています。

 しかし、原発の製造メーカーは、責任がまったく追及されていないどころか、非難の対象にさえなっていません。「原子力損害賠償法(原賠法)」で、電力事業者のみに賠償責任が集中する制度になっているためです。賠償責任を負った東京電力には国から多額の資金が注入されています。

 自動車や家電メーカーなどが製造物責任法(PL法)によって製造物責任を厳しく問われるのに対し、世の中で一番危険なものを製造している原発メーカーが一切の責任を免れるという仕組みこそが、原発体制とは何かを物語っているのではないでしょうか。そして福島の原発事故の原因がしっかりと究明されることを待たずに原発の再稼働、海外輸出が進められているのです。

 訴訟では、福島第一原発の原子炉製造メーカーであるGE、東芝、日立の責任を問うと共に、私たちの新しい人権として「原子力の恐怖から逃れて生きる権利=ノー・ニュークス権(NO NUKES RIGHTS)」を主張。原賠法が憲法に反し無効であることを明確にしたいと考えています。 

しま あきひろ
弁護士。ロックグループ「島キクジロウ&NO NUKES RIGHTS」のメンバーとしても活動。「原発メーカー訴訟」の第2回口頭弁論期日は10月28日(東京地裁)〈連合通信〉 

府職労ニュースインデックスへ