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2015年 8月04日

「私たちは戦争法案に反対です」
学生、青年、高校生など燎原の火のごとく

「民主主義を問い続ける」

▼高校生たちが渋谷でデモ

 「あべしんぞうから日本を守れ」「集団的自衛権なんていらない」――8月2日の午後、東京・渋谷の街に高校生たちの声が響いた。「T―ns SOWL(ティーンズソウル)~私達は戦争法案に反対するために立ち上がった」(TS)というグループのメンバーたちだ。応援に駆けつけた大人を含め、デモ行進には約5000人が参加した。

 デモは、東京都の高校2年生「あいねさん」らがツイッターなどで呼び掛けた。

 制服姿で参加した女子高生は「若者は政治に無関心だって言われるけど、そうじゃないことを示したい。自分が動かないのはイヤだったし、今動かないと何も変わらないと思う」。

 まだ日差しが暑い午後4時、サウンドカーを先頭にデモが出発。高2の「じょーさん」は、「政府は国民の声を聞く気がないのかと言いたい。来年夏の参院選では選挙権がある。今こそ高校生は政治に関心を持たなければならないと思う」と述べた。数人の高校生が相次いでマイクを握り、「戦争法案は今すぐ廃案に」「私は絶対に諦めない」と訴えていた。

▼学者と学生で「戦争法案反対」

 安保関連法案(戦争法案)に反対する学者と学生による初の共同行動が7月31日、国会周辺で行われた。国会正門前の抗議行動には2万5000人が参加。法案成立阻止に向けて大学人の連帯を強めていこうと確認し合った。

 「安全保障関連法案に反対する学者の会」と学生組織「SEALDs」が主催。集会、デモ、抗議行動の3部構成で行われた。

 集会では学者と学生が交互にスピーチ。日本学術会議前会長で専修大学の広渡清吾教授は「法案は憲法9条にとどめを刺すものに他ならない」と強調。戦争する国となれば大学が軍事研究を担うことになると指摘し、「法案反対だけでなく、学問の自由と大学の自治を守る闘いだ。10万、20万人で国会を包囲し、安倍政権を立ち往生させよう」と呼び掛けた。

 「SEALDs東北」のメンバーで東北大学の斎藤雅史さんは「平和と安全のため」と説明する安倍政権に対し、「暴力で得られた平和は本当の平和なのか」と反論。「権力に対し妥協せず、武力なき平和を模索し続けることこそ知識人の役割だ」と訴えた。

 正門前での行動では早稲田大学の水島朝穂教授が、「ベルリンの壁崩壊」を実現させた東ドイツの若者たちの話を紹介した。「就職に響く」などの秘密警察による脅しに屈せずデモを続けた意義を強調。「人民に反する政権には退陣を願おう。廃案しかない」と訴えた。

▼シールズの奥田愛基さん

 安保法制(戦争法案)反対を訴え連日行動を呼び掛ける学生組織「SEALDs」。その中心メンバーで明治学院大学4年の奥田愛基さんが7月31日にスピーチした。SEALDsと「安全保障関連法案に反対する学者の会」が東京で開いた集会での発言。要旨を紹介する。

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 私が安保法案に反対する理由の一つに、民主主義上の問題がある。11の関連法案の名前すら言えない議員による国会審議を見ていると非常に腹が立つ。まともな議論ができないのに「必要」だと言い、憲法上の議論についても何も説明されていない。

 国民の権利を定めた憲法を無視するというのは、国民を無視することと同じ。この状態で強行採決するなんて、相当私たちをなめていると思う。「I have a dream」(黒人公民権運動の指導者・キング牧師の言葉)。私たちが言いたいのはこれ。この法案を本当に止めたい。

 「日本の民主主義がなぜ腐っているのか」「若者の投票率がなぜ低いのか」などと今、議論してても仕方ない。われわれには夢がある。変えたい未来がある。「民主主義とは何なのか」と、安倍政権に対して何度でも言っていこう。私は今日も「民主主義とは何なのか」「その上でどう生きるのか」と問い続ける。〈連合通信〉 

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