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2015年 9月03日

日本が「戦争する国」になる安保法案
国民は絶対に納得しない!

「平和学の父」も反対

 国会で審議が進むほど、ボロが出る安保法案(戦争法案)。政府は「日本を守るため」「違憲ではない」と繰り返しますが、国民は到底納得できません。

▼首相の判断で戦争参加?

 他国を守るための集団的自衛権を行使できるのはどんな場合でしょうか。政府は、日本の「存立」が脅かされる場合を挙げますが、誰がそれを判断するのかが大きな問題です。
 国会では、政府が「総合的に判断する」と答弁。ところが判断の根拠は「秘密保護法」で秘密にされる恐れが大で、要は「国民は政府の言い分を信じろ」ということです。
 こんな安倍政権を、あなたは本当に信じることができますか?

▼目的は米軍の下請け?

 法案では、日本が攻撃されていなくても自衛隊を海外に派遣できます。自衛隊は海外で何をするのでしょうか。
 政府は「後方支援だから危なくない」と言います。でも答弁では、それが戦闘地域での「兵たん活動」だと認めました。米軍に武器や弾薬を運ぶのも兵たん活動。戦争では敵に一番狙われる危険な業務です。
 日本の安全とは無関係な戦争で、自衛隊員を危険にさらすことに賛成ですか?

▼違憲なら憲法変える?

 国会では、与党が推薦した憲法学者でさえ、この法案を「憲法違反」と明言しました。本当なら、これで勝負ありです。
 でも政府は「違憲ではない」と言い続け、最後は根拠も示さずに「首相の私が言うのだから間違いない」と開き直る始末です。
 法案が違憲なら憲法の方を変えればいい、という作戦でしょう。現に、首相は参院選後に改憲の国民投票を行うと言っています。こんなこと、許せますか?

▼「平和学」の父 ヨハン・ガルトゥングさん/「戦争の種まく法案」安倍流「平和主義」を批判

 「積極的平和主義」と称して戦争法案の必要性を強調する安倍首相に対し、ノルウェーの平和研究の第一人者、ヨハン・ガルトゥングさんが批判を強めています。

 「平和学の父」として知られるガルトゥングさんは、単に戦争がない状態を「消極的平和」と呼びます。一方、戦争の土壌となる貧困や差別をなくしていく考え方を「積極的平和」と定義しています。

 安倍首相の掲げる「積極的平和主義」は、法案を読む限り、自衛隊の積極的な海外派遣を指します。このほど来日したガルトゥングさんは、講演の中で安倍流「積極的平和主義」について、こう述べました。

 「私が意図した本来の意味とは正反対のことをしようとしている。安保法案は東アジアの緊張をいっそう高めるものであり、北朝鮮や中国から見れば攻撃的な動きに映る。軍拡の進行を招き、戦争の種をまくことになる」

 戦争法案が成立すれば、自衛隊は米国の要請によってイスラム国(IS)との戦闘にも駆り出されるだろうと指摘し、「彼らの構成員を1人でも殺したら、10倍返しの報復を受けるだろう」と強調。日本の行く末が心配だと語りました。〈連合通信〉 

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