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2015年 7月21日

「絶対に諦めない」
国会周辺で

戦争法案強行採決に連日抗議

 安保関連法案に反対する市民や労働組合員が7月14日から連日、国会周辺で抗議を続けた。衆院通過を前にした15日夜には主催者発表で10万人の参加者が「強行採決断固糾弾」「アベは辞めろ」と声を合わせ、廃案に追い込むまで闘い抜く、と決意を固め合った。

▼「民主主義の否定だ」

 法案が衆院特別委を通過した15日の午後、各地から駆け付けた市民らが国会周辺に座り込んで抗議を続けた。
 長野県上伊那民商の会員でカフェを営む女性は、安倍首相を「政治家として恥ずかしくないの」と批判。「政治的な運動をすれば客が減ると心配されるが最近は真逆。署名するためわざわざ来てくれたお客さんもいる。地元市民の切迫感の高まりを日々感じている」と話した。
 自治労・三重県職の役員は、「民主主義の否定だ」と憤った。「首相らの答弁も自説を延々と繰り返すだけ。「違憲」との指摘がこれほど広がっている中で、審議を続けること自体が憲法違反だ。15日の特別委審議を中継しなかったNHKは政府の言いなり。知る権利の侵害だ」。
 静岡高教組の組合員は、「『政府が決めるから全て任せろ』とでも言いたいのか。とても採決できる状況ではない。教え子の間にも嫌だという声が広がっている。長期戦になるが、反対の声が一層広がるよう地元でも運動を強める」と話した。

▼「憲法無視するな」

 同日夜の抗議集会では、押し寄せた市民で正門周辺は身動きできないほどに。 衆院特別委の中央公聴会(13日)で「専守防衛を逸脱し、憲法違反」と断じた山口二郎法政大学教授(政治学)がスピーチ。「政府・与党によって自由と民主主義が脅かされている事態だ。安倍政権を退陣に追い込むまで闘い続けよう」と呼びかけた。
 午後7時半を過ぎると、若者たちがどんどん集まってきた。学生組織「SEALDs」の奥田愛基さんは「(採決されて)終わったとか、どうしようもないとか言ってる場合ではない。立憲主義を理解できない人に、僕たちの生活のことなんか語ってほしくない。憲法無視は、国民を無視するのと一緒だ」と訴えた。

▼「戦争する国は絶対嫌」

 翌16日の午後、衆院本会議で強行採決されたことが伝わると、座り込み参加者らは一斉に抗議のシュプレヒコールを繰り返した。
 10カ月の娘を抱えた都内在住の30代女性は、「この子の未来に戦争はいらない」と手書きのプラカードを掲げて参加。「戦争できる国なんて絶対に嫌という思いを示すために来た。小さい子どもがいる母親として、これからもできることを続けていく」と話した。

▼「首相、信用できない」

 労組や団体でつくる「総がかり行動」と、SEALDsは同日夜に再び抗議集会を開いた。参加者は午後7時頃に2万人を越えたと発表された。SEALDsはツイッター上で「本当に止める」を合言葉に集会を告知。午後8時を過ぎ、10代後半や20代の若者が正門周辺に次々と集まった。
 ツイッターを見て初めて参加したという昭和女子大学3年の2人組は、「これだけ国民が反対しているのに強行するなんて普通じゃない。安倍首相は心がないのでは」と話した。
 高校1年生の男子生徒は、「戦争法案は米国のためになるだけ。日本国民には何のためにもならない。安倍首相を信用できなくなった。『ふざけるな』という思いだ」と訴えていた。

▼創価学会員も抗議

 戦争法案反対を訴える7月16日の国会前行動の中に、創価学会のシンボル「三色旗」を模したプラカードを掲げて抗議する男性がいた。横浜市在住の学会員で、「戦争法案は『世界平和』という学会本来の教えに反するものだ」と訴えていた。
 14日から抗議行動に参加しているという。「解釈で憲法を変えることがあってはならないし、改憲手続きを経ずに強行してしまうのは、民主主義の国がすることではない」と指摘。「三色旗プラカード」には「SGI against Fascism」(ファシズムに反対する創価学会」と書かれていた。
 男性は「私たち末端の学会員は反対と表明できるが、学会幹部は公明党の方針に逆らえない。こんな状況だからこそ、学会員の政党支持は完全に自由にすべきだ」と語った。

京都では4000人が戦争法案反対集会

 京都では7月18日、戦争法案に反対の声をあげようと、京都市東山区の円山公園音楽堂で大集会(戦争立法NO!京都アクション主催)を開催、会場あふれる約4000人が集った。「戦争法は憲法違反」「アベ政治を許さない」と怒りのコールを響かせ京都市役所まで行進した。 立命館大学の小松浩教授、京都弁護士会の白浜徹朗会長、京都府保険医協会の垣田さち子理事長ほか、宗教者や青年らがリレートークで順にスピーチ。京都弁護士会の歴代会長10人が白浜会長とともに登壇して、廃案への決意を訴えた。

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