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老いも若きも負担増に |
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高齢者の保険料は2倍から10倍に |
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医療保険制度改革法案の審議が間もなく始まる。現場の医師らからは「かつてない大改革」と言われている中身だが、国民にはほとんど知られていない。私たちの生活にどんな影響があるのか、制度の問題点を整理してみた。 ▼すべての世代で負担増 今回の改革案は<、75歳以上が加入する後期高齢者医療制度については、所得が低い高齢者に適用されていた保険料特別軽減を段階的に廃止。これによって後期高齢者の保険料がこれまでの2倍から10倍になると予想されている。 高齢者の負担が増えたからといって現役世代の負担が軽減されるわけではない。例えば、紹介状なしで大病院を受診した際の定額負担料が追加され、初診時、再診時に最大1万円が上乗せされる。さらに、60歳未満の患者の入院中の食事代が現行の260円から460円に引き上げられる。 開業医でつくる保団連は「入院治療と在宅治療との公平化をうたっての負担増だが、食事も治療の一環であり、これでは患者の健康を病院が保証することができなくなる。結果として、より負担が重い方へと標準が合わせられる形となる」と指摘している。 現場の医師らは、治療を受けられず病状が悪化する高齢者や、治療や入院を中断する患者が続出すると懸念しており、「経済的に苦しい患者を切り捨てるような改革。何のための社会保障制度なのか」と批判する。 ▼患者申出療養の危険 患者の申し出により未承認の医薬品の使用を認める患者申出療養が導入される。公的保険だけでなく、保険外の自己負担診療も認める「混合診療」の拡大が懸念されている。保団連の医師は「患者の自己責任という名目で安全性が未確立な医療を進めようとしている。国のすべきことは患者が自己負担で行う治療を増やすことではなく、保険内で行える治療を増やすことだ」と指摘する。 ▼国保を都道府県化 今は市町村単位の国民健康保険の運営は都道府県に移行するという。各市町村に都道府県の指導が入り、自治体に医療費削減を推進する仕組みが作られることで、例えば児童の医療費無料化に取り組んだ自治体にペナルティーを課すなどの事態が想定される。住民のために地域医療を充実させようという努力が妨げられるのだ。 現場の医師たちは「このままでは患者さんがどんどん不幸になる。医療従事者が声を上げなければ」と語っている。(連合通信) |
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