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2015年 6月23日

 戦争法案にレッドカード
1万5000人で国会包囲

安倍政権に女たちが怒りの声

 赤いシャツやスカーフを身に着けた女性ら1万5000人が6月20日に国会を包囲し、「女たちは人を殺し合うのは嫌」「戦争法案絶対反対」と声を上げた。安保関連法案の成立を阻止するため、「女の平和実行委員会」が呼び掛けた行動だ。

 呼び掛け人の一人、学習院大学の青井未帆教授は、法案を「違憲」と断じた憲法学者らの見解に耳を傾けない安倍政権について、「(憲法が権力をしばる)立憲主義を無に帰そうとしている」と指摘。「(彼らは)戦争が始まれば女性は従うだろうと甘くみているが、そうはいかない。見下されていることに怒りの声を上げよう」と訴えた。〈写真・戦争法案成立に突き進む安倍政権に怒りの声を上げる参加者ら。6月20日〉

▼暴走止められると希望

 国会周辺には、さまざまな人が駆け付けた。

 「60年安保闘争」の時に国会前で抗議を続けたという茨城県在住の女性(79)の姿も。「当時と比べれば、平和への熱気は弱くなってしまっている。学校教育で戦争と平和についてちゃんと取り上げてほしい」と訴えた。

 すると、すぐ横にいた都内在住の女性(75)が話しかけてきた。「去年、うちの孫は中学校で『集団的自衛権は必要』と教わってきたのよ」。それは東京都青梅市内にある中学校での話。この女性は孫の話に驚き、「そんなことはない」と説明したという。「インターネットや一部の新聞のせいではないか。とても怖い」。

 静岡から参加した女性は、中学3年と1年の娘、そして夫も含め家族4人でやってきた。きっかけは、新聞を読んで関心のある記事を探すという中1の娘の宿題。ある新聞で「女の平和」行動を知り、「女性中心だし、これなら」と参加を決めた。中1の娘は家族でおそろいの真っ赤なTシャツを着るのを恥ずかしがっていたものの、家族と一緒に来て、こう言った。「平和な時代に生まれ、戦争は知りません。でも、絶対にない方がいいと思います」。

 女性は「自分一人で反対してもどうにもならないと思っていましたが、これだけの人が力を合わせれば、政権の暴走を止められると希望が湧いてきました」と話した。

安保法案を廃案に世界平和7人委員会

 作家や科学者などの知識人でつくる「世界平和アピール7人委員会」が6月22日、集団的自衛権の行使を認めた閣議決定の撤回と、安保関連法案の廃案を求めるアピールを発表した。安倍政権の動きについて、「敵をつくり、緊張を高めるもので、軍拡競争を誘発するばかり」と指摘している。

 アピールは「軍事力強化をめざす安倍政権の意図に反し、大多数の国民は憲法第9条の改正を望んでいない」と指摘。武力ではなく外交努力で安全を図るべきだとし、他国の紛争については、「一方だけを支持することなく積極的に調停にあたるのがめざすべき道」と訴えている。

 同委員会は1955年にノーベル賞受賞者の故湯川秀樹さんらによって結成された。現在のメンバーは、国際政治学者の武者小路公秀さんや、宇宙物理学者の池内了さんなど。(連合通信) 

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