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核兵器廃絶の転機にしよう |
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戦争法案廃案を訴え |
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![]() 主催者を代表して冨田宏治関西学院大学教授があいさつ。4月のNPT(核拡散防止条約)再検討会議で、非人道性を理由に核兵器の不使用を求める共同声明に159カ国が賛同したのは、世論と運動の成果だと強調。「核兵器廃絶はもはや後戻りできない確かな流れだ。核抑止力に固執する勢力を世論で包囲すれば必ず道は開ける。運動に確信を深めよう」と訴えた。 核兵器禁止条約の成立を求め続けているインドネシアからは、国連代表部のムハンマド・アンショル常駐副代表が「核兵器保有国は私たちの訴えを阻むだろう。だからこそ市民社会の助けが必要だ。非人道性を追及し、廃絶の緊急性を国際社会にアピールしてほしい」と呼び掛けた。 俳優の宝田明さんは「被爆国であり世界に誇る憲法9条を持ちながら、平和主義をなし崩しにしようとしている」と述べ、戦争法案の強行成立に突き進む安倍政権を批判した。 6日の閉会集会には5500人が参加した。大会決議(広島からのよびかけ)は、核兵器廃絶への決意に加え、安保法制を「再び戦争しないと誓った日本国憲法を根底からくつがえすもの」と指摘。廃案に追い込もうと訴えている。 ■「核の傘」依存許されない/被爆者のサーローさんが批判 広島で被爆したセツコ・サーローさんが8月6日、自身の被爆体験を語った。核の傘に依存する日本政府に対し「世論無視の米国追従は許されない」と批判した。大学卒業後に米国に留学し、その後、カナダ・トロント市に住んで北米などで証言活動を続けている。日本原水協などが広島市内で開いた世界大会のスピーチ。その要旨を紹介する。 ○ 私は爆心地から1・8キロ先で学徒動員中に被爆しました。つぶれた建物のがれきの下敷きになりましたが、奇跡的に助け出されました。クラスメートのほとんどが生きたまま焼かれた、その光景は目に焼きつき、いまだに離れません。「お母さん助けて」と叫ぶ彼女たちの声が今も聞こえてきます。 4歳の甥は炭のように焼かれ、やけどで腫れあがり水を求めて声を上げていました。生きていれば74歳。長い年月が経ちましたが、小さな子どもを見ると甥の姿の記憶がよみがえります。これこそ究極の邪悪であり、核兵器廃絶に向けてたたかう私を突き動かすものです。 NPT(核拡散防止)条約の批准から40年。核兵器保有国に廃絶に向けた意志がないことは明白です。一方、多くの非保有国が立ち上がっていることは希望です。2014年に開かれた有志国による国際会議では「核兵器廃絶はもはや引き返すことができない。被爆70周年は最も適切な里程標(りていひょう)だ」という発言には感動して涙を流しました。 非人道性を追及し、核兵器を禁じる法的枠組みを求めたオーストリアによる「人道の誓約」に113カ国が賛同しました。これほど強い希望を感じたことはこれまでありません。 しかし、日本はこの誓約に賛同していません。矛盾だらけの核政策を続ける日本政府に被爆者は常に深く傷付けられています。 加えて、最近の政府の暴走をみると、日本は政治的危機にあると感じます。世論を無視した米国追従は許されません。苦しみながらも生き延びた被爆者を冒涜(ぼうとく)することは許されません。核のない平和と正義のため、そして日本の民主主義を守るため、われわれの責任は一段と重くなっています。これまでの何倍もの努力を重ねなければなりません。一緒にたたかいましょう。 ■若者らが運動継承を決意/日本被団協が広島で集会 日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)は8月5日、広島市内で「被爆者と市民のつどい」を開き、全国から被爆者や市民ら330人が参加した。若い世代の代表は被爆者の思いを受け止めて、運動を継承していく決意を表明した。 田中煕巳事務局長は「被爆者の目が黒いうちに核兵器禁止条約を実現したい。そのためにも運動を若い世代に継承してもらいたい」と呼び掛けた。 続いて高校生ら若者代表がスピーチした。署名活動に取り組む盈進(えいしん)高校2年生の橋本瀬奈さんは、70年前に32歳の若さで被爆死した父方の曽祖父のエピソードを涙ながらに紹介。「遺品も遺骨も残っていない。妻と子を残し、さぞ無念だっただろう。どうして死ななければならなかったのか。命の尊さに裏打ちされた被爆者の声に今こそ耳を傾けるべきだ」と訴えた。 青年の生活向上に取り組む日本青年団協議会の照屋仁士会長は「私たちは被爆者から不戦の精神を学んできた。戦争体験者の願いと意思を受け止め行動することが今、若者に課せられている」と語った。 集会では、「被爆70年 広島・長崎宣言」を発表。核兵器廃絶と原爆被害への国の償いを求めるとともに、安保法制についても批判。「戦争だけは起こしてほしくないという被爆者の思いと多くの国民の声は一致している。力を合わせ安倍首相の暴挙を阻もう」と訴えている。〈連合通信〉 |
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