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2015年 5月14日

 「改憲」派の橋下氏を支持
大阪市解体・分割問題

安倍政権の危険な思惑

 大阪市の廃止・分割を問う住民投票(5月17日)を前に、橋下徹大阪市長と政権との異様な蜜月ぶりが注目されている。憲法「改正」への積極的な協力を取り付けたい安倍政権の思惑がちらつく。

 大阪市では廃止・分割に対し、自民、民主、共産が共同で反対している。市の商店会や地域振興会など、「人情の町」を支える草の根ネットワークが揃って反対の声をあげているのが大きな特徴だ。

 これに対し、菅義偉官房長官は5月11日、二重行政の解消を挙げ、「改革に向け大なたを振るう必要がある」と、橋下市長を援護射撃する発言を行った。

 橋下氏らが「二重行政の弊害」によく挙げるのが、府と市による高層ビル建設の失敗。しかし、これは二重行政というよりも、自民党の大型開発の失敗である。大阪市の廃止による経済効果は市の資料でもわずか1億円。病院や図書館、大学など、暮らしに必要な施設を「二重行政」に含めている点も不適切だ。

 橋下氏は知事だった2011年、「大阪市の持っている権限、力、お金をむしりとる」と発言していた。経済効果の根拠が乏しく、住民サービス削減の危険が大きい大阪市廃止の狙いは、この発言に示されているとみるべきだろう。

 菅氏が、自民党の地方組織を足蹴にしてまで橋下氏に秋波を送るのは、戦争関連法案や、憲法「改正」の国民投票で、「橋下人気」にあやかりたいからではないか。橋下氏は1月、改憲について、「できることは何でもする」とエールを送っている。
 「住みやすい大阪」といいながら住民を顧みない橋下市政と、「国民を守る」といいながら戦争の危険を増大させる安倍政権。どちらも早く退場させなければならない。

▼大阪市廃止・分割に反対 連合大阪

 大阪市を廃止し、5つの特別区に分割する、いわゆる「都構想」について、連合大阪が「反対」の姿勢を鮮明にしている。制度のデメリットを示さず、「二重行政の解消」など、バラ色の幻想を振りまく強引な手法は「極めて危険」と強調している。

 住民投票(5月17日)では、大阪市の廃止・分割についての賛否が問われる。連合大阪は「拙速な判断は危険」と強調。主な理由に(1)二重行政の解消効果はわずか1億円(2)財政の乏しい特別区は市民サービスの低下が必至(3)「大阪都」にはなれない――を挙げている。

 昨年4月、北村亘大阪大学大学院法学研究科教授を主査に迎え、組織内に研究会を設置した。倉田薫前池田市長や、ジャーナリストの吉富有治氏など、行政の専門家らを招いて検討を重ね、今年2月、中間報告を確認した。

 報告書によると、大阪市の昼間の人口は夜間より90万人多い。これは夜間人口の約3割に相当し、郊外からの人口流入率は東京23区や横浜市を超える。高齢化で貧困層も増えている。報告書は、大阪市の大都市機能を支えるためには、富裕層が比較的多く、大阪市への通勤者が住む周辺自治体に一定の財政負担を求め、受益と負担のバランスをとることが、本来の都構想の試みだったはずと、苦言を呈している。

 そのうえで、市の廃止・分割案はこうした問題の解決にはつながらないと断言。「教育や福祉などの日常サービスを潰(つぶ)すのは簡単だが、再構築は難しい」と警告している。

 5月1日のメーデーでは廃止・分割に反対する特別決議を採択、デモ行進でもアピールした。連合大阪では住民投票に向け特別体制を敷いているが、統一地方選挙が終わり、ゴールデンウィーク明けすぐの投票とあって、組織が十分稼動するには至っていない。

 担当者は「大阪だけの問題ではない。格差を拡大する新自由主義を全国に広げるかどうかのたたかい。全国の支援をお願いしたい」と話している。 (連合通信) 

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