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2015年11月27日

「中国・北朝鮮脅威論はうそ」
小林節氏が講演で反論

板橋9条の会で講演

 戦争法を廃止させようという署名や宣伝をしていると、「中国や北朝鮮が攻めてきたらどうするんだ」などと言い募る人たちがいる。そういうときにどう切り返すかが大事だと、弁護士で慶応大学名誉教授の小林節氏は言う。11月16日に開かれた講演会(東京の「板橋9条の会」主催)から、小林流反論の仕方を紹介する。

▼南シナ海は日本と無関係/タンカー通過は別ルートで

 元アナウンサーの桜井よし子氏らによる「平和安全法制の早期成立を求める国民フォーラム」や「美しい日本の憲法をつくる国民会議」はいま、各地でカラー刷りのチラシを配布中だ。中国による南シナ海進出の実態を写真入りで大きく紹介し、こう訴えている。 「東シナ海・南シナ海を通るシーレーン(海上輸送路)は我が国経済と暮らしに直結する大動脈。原油の8割がここを通過しています。そこが危機に直面しています」

 だから、自衛隊が出ていく必要があるという。

 この論理に対し、小林教授はこう反論する。
「あれは中国とフィリピン、インドネシア、ベトナムの4カ国のもめごと。日本が襲われるという話ではなく、わが国には関係がない。シーレーンを通るタンカーが危ないというなら、別のルートを通ればいいだけではないか」

▼尖閣への侵略あり得ない/日米中の経済依存直視を

 中国は過去に、近隣のベトナムや台湾ともめ事を起こしたことがある。だから、尖閣諸島への軍事的侵略もありうるのではないかという意見がある。

 小林教授によると、「中国人は確かにわずらわしい人々ではある。だがわれわれは共存していくしかない」。問題は、その共存が可能かどうかである。

 海底にどれだけ資源があろうと、尖閣諸島に中国が軍事侵略する可能性はないと教授は言い切る。「尖閣はもともと日本のものであり、中国が侵略してきたら、自衛隊が切り返す。それが失敗したらアメリカが出てくる。本当にもめるとすれば、大戦になる恐れさえある。たかが無人島のことで(日米中の)誰もそんな事態になるのを望んでいない」

 それは、この3国がかつてなく経済的に相互依存関係にあるからで、挑発に乗らないことがなにより大切だという。

▼日本海側の原発なぜ放置?/北朝鮮なんて恐くない

 北朝鮮がミサイルで日本を狙っているという話についてはどうだろう。
 教授は「日本を狙っているのは事実だし、核弾頭を持っているのも事実だろう。でも(実際に飛ばす)ミサイルは張子の虎だとみんな知っている」
 それが日本領土に落ちたら、自衛隊と米軍は反撃を開始する。「アメリカが出て行ったら、北朝鮮なんて1週間で殲滅(せんめつ)しますよ。そんなことは金正恩だって先刻承知」と指摘。挑発しながら、外国から援助を引き出すことばかりやっているのが実態なのだという。
「だから北朝鮮なんて恐くない。日本政府もよく分かっている。本当に日本が攻撃されると考えているなら、日本海側に集中している原発を守るために迎撃ミサイルやイージス艦を配置するはず。でもそんなことしていない。結局は狼少年なんですよ」

▼押し付けられた憲法で結構/取り替えるべきは安倍政権

 戦争法を支持する人たちの多くは、憲法改正も叫んでいる。米国に押し付けられた憲法を書き換えて、しっかりした軍隊を持とうという主張である。

 この押し付け憲法論について、小林教授はこう反論する。

「日本は戦争に負けた。勝った国が負けた国に憲法をつくらせるのは当たり前。この憲法によって日本という国は、軍国主義から平和主義・人権保障の国に生まれ変わった。真人間になったんですよ。『いいものを押し付けてもらってありがとう』と言えばいいんです」

 さらに、立憲主義を否定している安倍政権を痛烈に批判する。

「国民と政府の関係は、バーのオーナーと雇われマダムの関係と同じです。マダムの政府は(憲法によって)自由と平和、豊かさのために仕事をするという契約をしているのに、安倍ちゃんたちは違うことをしている。オーナーのわれわれは侮辱されている。こんなマダムは早く辞めさせなければならない」〈連合通信〉

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