京都府職員労働組合 -自治労連- Home 情報ボックス 府政NOW 京の写真館 賃金 料理 大学の法人化



2015年12月05日

決定!ブラック企業大賞2015
これは許せない受賞社の労働者イジメ

大賞はセブンイレブン

▼セブンーイレブン・ジャパン搾取とブラックバイト

 労働環境などに問題がある企業が選ばれるブラック企業大賞。今年受賞したのは、「セブン―イレブン・ジャパン」です。

 フランチャイズ加盟店を過酷に搾取し、そのしわ寄せがコンビニ業界でのブラックバイト問題を深刻化させているとされました。

 販売期限の近い弁当などを加盟店が値下げして売る「見切り販売」を不当に妨害し、売れ残った商品のリスクを店主に負わせる仕組みで収益をあげていると問題に。店主らが提訴し、2014年10月に同社に対して損害賠償を命じた判決が確定しています。

 ブラックバイト問題では、アルバイト講師に授業以外の仕事で賃金を支払わない「コマ給」制度を取っている個別指導塾最大手「明光義塾」が、「ブラックバイト賞」を受賞しました。

▼アリえない引越社に投票集中信じられない人権侵害

 「アリさんマーク」で知られる「引越社関東」は、「アリえないで賞」「ウェブ投票賞」をダブル受賞しました。

 同社は車両事故などの弁償金を従業員に強要。その仕組みに疑問を持ってユニオンに加入した社員を「シュレッダー係」に異動させたうえ、突然懲戒解雇して全支店に「罪状」などと書いた顔写真入りの貼り紙を掲示する人権侵害を行いました。裁判所への申し立てで解雇は撤回され、男性は勤務しながら会社と闘っています。

 消防自動車や消防用設備の販売・点検を行う福井県の「暁産業」は、上司の執拗(しつよう)なパワハラで、当時未成年だった男性社員を自殺に追い込んだ事件によって「特別賞」を受賞しました。

▼エービーシー・マートの長時間労働厚労省特別班が初の送検

 大賞候補にノミネートされた靴専門店チェーン「エービーシー・マート」は、社員に協定を大きく超える月97~112時間も残業させた疑いで、今年7月に書類送検されました。厚生労働省がブラック企業対策で設置した「過重労働撲滅特別対策班」による初の送検となりました。

 同社は労働局に再三是正指導を受けながらも、改善が見られなかったといいます。従業員に長時間労働を強いる一方、最高利益を16年連続で更新中です。

 関西を中心に「まいどおおきに食堂」などを運営する「フジオフードシステム」は、月54~133時間もの時間外労働、割増賃金不払い、労働時間の改ざんを重ねたうえ、是正指導にも従わず今年8月、書類送検されました。

▼ブラック企業大賞告発通し職場改善

 ブラック企業の実態を告発するため、労働問題に取り組む弁護士や市民団体、ジャーナリストらが2012年に実行委員会を発足させ、大賞は今回で4回目。インターネットを通して広く投票を募っています。これまで東京電力、ワタミフードサービス、ヤマダ電機が大賞を受賞しました。

 ブラック企業の告発だけではなく、労働環境を改善させる取り組みも重視。組合との団体交渉などを通じて、改善を進める企業もあります。〈連合通信〉

府職労ニュースインデックスへ