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2015年 6月13日

派遣法案の審議を打ち切り
衆院厚労委員会

許しがたい「維新」の裏切り

 労働者派遣法「改正」案の審議が正念場を迎えている。衆院厚生労働委員会は6月12日、渡辺博道委員長(自民)が職権で審議を打ち切った。翌週に採決を強行する方向だ。厚労省が虚偽文書審議をゆがめた責任や、法案の重大な問題点に答えを出さないまま逃げ切ろうとしている。

 今回の「改正」で、働く者にプラスとなる内容はほとんどない。最大の問題は、派遣労働は臨時的・一時的に限るという大原則をなし崩しにし、権利主張が難しい派遣労働の大幅な拡大に道を開いたことだ。

 「正社員化を促す」という政府答弁は根拠のない明白なうそ。予想される3年後の大量失業への対策は何もない。企業は派遣労働をいつまでも使い続けられるようになり、直接雇用のルールも気にせずに済む。派遣会社は大きな商機を手にする一方、雇用不安や、働く貧困層の増加は必至だ。

 違法派遣を行った派遣先企業に雇用義務を課す「みなし制度」について、10月の施行を前に、その効果を消し去ろうとしている点も重大である。2008年末の「年越し派遣村」を機に強まった労働者保護の流れを水の泡にする暴挙というほかない。

 年金の個人情報流出問題の究明も不十分なまま、不要不急の派遣法「改正」をなぜ急ぐのか。見えてくるのは、国民生活よりも「お仲間の派遣業界が大事」という安倍政権の姿勢だ。

 一方、法案に反対と言いながら採決に賛成し、政府与党に助け船を出した「維新」の裏切りも見過ごせない。昨年末、「大阪都構想には反対だが、住民投票には賛成」へと態度を豹変させた公明党の行動とうり二つに見える。働く者をないがしろにする代償が高くつくことを思い知らさなければならない。

解雇の金銭解決制度を検討?/「維新」の派遣法修正案/驚くべき政権すり寄り姿勢

 労働者派遣法「改正」案の採決が狙われている衆院厚生労働委員会で、6月12日、「維新」による驚くべき「修正」案が提出された。「解雇に関する法制度のあり方」について、「抜本的な見直しを行う」との文言を盛り込んだのだ。政府が検討を進めている「解雇の金銭解決制の導入」におもねるような内容に、組合関係者は怒りを通り越して、あきれ果てている。

 この日の厚生労働委員会は、民主、共産の委員が欠席する中で開かれた。採決に応じた「維新」が派遣法「改正」案の修正案を提出し、同党の足立康史委員が説明を行った。

 原案は附則で、改正法の施行によって「雇用の安定に資する雇用慣行が損なわれるおそれ」がある場合、速やかに見直しを検討すると明記している。「修正案」はこの部分を削除。その代わりに、「解雇制度の抜本的な見直しを行う」との文言を差し込んでいるのである。

 解雇制度については、政府の規制改革会議が「金銭解決制度の導入」を提示している。裁判所が「解雇無効」と判断しても、一定のお金を払えば労働者を追い出すことができるという仕組みで、労働組合は強く反対している。
 雇用安定に関する文言をなくしてまで入れるべきものなのか。政権にすり寄ることには熱心だが、雇用不安や低賃金に苦しんでいる派遣労働者の問題は、彼らの関心ごとではないのかもしれない。(連合通信)

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