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2015年 8月11日

「さらに過労死が増える」
「成立させない」決意新たに

労働法制改悪阻止で各団体

 労働者派遣法「改正」案の実質審議が参院で行われた8月4日と、その翌日、労働者保護ルール改悪阻止を訴える行動が国会周辺で相次ぎ展開された。諦めずに世論に訴え続けることで、法案を成立させない決意が語られた。

 連合が8月4日に開いた院内集会には、組合員や国会議員ら450人が参加。神津里季生事務局長は、違憲の疑いの濃い安全保障関連法案を強行する安倍政権の政治手法を批判した上で、「派遣労働には実にすさんだ問題がある。それを改善するのが国の役割なのに、逆に広げようとしている。絶対に成立させてはならない」と語気を強めた。派遣労働者らが1日に発足させた「派遣向上フォーラム」の取り組みも紹介し、「連合として連携したい」と共闘する姿勢を示した。

 同時刻には、全労連や全労協などの「雇用共同アクション」が、国会前で労働法制改悪反対をアピール。全国港湾の玉田雅也書記長は「学生や女性が戦争法案で声をあげている。いま私たち労働者も闘わなければらない」と訴えた。

 翌5日には「全国過労死を考える家族の会」が、過労死等防止対策推進法成立1年を機に院内集会を開いた。息子や娘、夫を失った遺族らが、際限ない働かせ方を強いる裁量労働制の弊害を次々に指摘。寺西笑子代表は残業代ゼロ制度の新設や裁量制拡大を図る労働基準法改正案について「さらに過労死が増える」との懸念を示し、警鐘を鳴らしていく決意を語った。

まずは当事者がつながろう「派遣向上フォーラム」発足

 職場で不当な扱いを受けても声を上げることができず、孤立しがちな派遣労働者。その現状を変えていこうと、当事者が中心となり8月1日に「派遣向上フォーラム」を立ち上げた。権利向上や処遇改善を目的に、当事者やサポーターが気軽につながれる場をめざす。代表の宇山洋美さん(56)は「派遣労働者は組合結成も難しく、バラバラに働いている。ハケンという一点でつながり、理不尽な働き方を一緒に乗り越えていきたい」と話す。

 きっかけは、派遣法「改正」案への反対行動だ。フォーラムの一員で元派遣労働者の50代女性は、「6月の派遣法反対集会で多くの当事者の訴えを聞き、『自分だけじゃなかった』と涙が出た」と話す。緊急ホットラインや、インターネットでのアンケートなどを通じた当事者同士のつながりが、今回のフォーラム結成につながった。労働弁護団の弁護士有志も、活動を支えている。

 派遣法改悪反対をはじめ、政治への働きかけも行っていくが、まずは「つながることから始める」という。派遣労働に問題意識を持つ人には広く参加を呼び掛けている。連絡先はhakenforum@gmail.com

▼議員に廃案を要請

 第一弾のアクションとして8月5日、派遣労働者の地位向上や派遣法「改正」案の廃案を求め、野党の女性国会議員らに要請行動を行った。(連合通信)

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