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「求人通りに働かせろ」 |
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賃金低く、超勤値切り・だまし討ち許せない |
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求人票と全く異なる労働条件で働かされるのはどう考えてもおかしいし、我慢できない――と労働者が立ち上がった。運送会社「スワロートラック」に勤める佐々木和義さん(43)だ。労働組合(プレカリアートユニオン)に加入し、7月31日には求人票通りの賃金・手当の支払いを求めて東京地裁に提訴した。求人票を使った悪質な「だまし討ち」に対する反撃だ。 ▼基本給は「最賃」 佐々木さんは昨年秋、ハローワークで「基本給(月)28~35万円」「週休二日」「平均残業時間月30時間」といった同社の求人を見つけ、好条件だったので応募した。採用が決まり、事務所で渡された雇用契約書を見ると、「23万円(残業代込み)」など、求人票と全く異なる内容だった。しかし質問できるような雰囲気ではなく、サインせざるを得なかった。 働き始めた2014年11月の残業時間は100時間を超えた。休日は日曜日のみ。基本給は、「最低賃金×8時間×所定日数」だった。残業代については一定額で頭打ちになる仕組みで、大部分の残業代は支払われなかった。 労働条件の是正をめざして組合に加入。12月にそのことを通告すると、業務を大幅に減らされた。不当労働行為だとして東京都労働委員会に救済を申し立てたところ、業務量は元に戻された。しかし、基本給が低すぎるために過労死ラインを超える残業を続けざるを得ない状況だ。 佐々木さんは、ハローワークの求人票には好条件を偽り、実際の労働条件を「(採用過程の)最後に出してくる」やり方に、強く憤る。「『だまされた』という思いで会社を辞める人や、続ける人もわだかまりを持ち続けていくことになる。求人票は軽い問題ではない」と訴える。 原告代理人の鴨田哲郎弁護士は「ブラック企業対策を進める上で、求人票の問題を重視しようという動きが出てきている。今回の裁判では、求人票通りの労働条件を求めていく」と指摘。さらに、基本給を最低賃金水準に設定して過重な残業を強いる働かせ方についても疑問を呈し、「現在の最低賃金が公正なものといえるのか」と訴えている。(連合通信) |
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