横井久美子

メッセージライブ

 被爆から60年も過ぎて、今なぜ集団訴訟なのか…。アメリカによって投下された原爆は、一瞬にして罪なき人々の命を奪っただけでなく、その原爆によって、いまなお、全国で26万人の被爆者が癌などの病気で苦しんでいます。
 国は、被爆者の病気を「原爆症」と認定する制度を設けていますが、実際に認定されているのは2000人余りで、全初爆者の0.8%でしかありません。これは、国が実際の原爆被害を小さく、狭く、軽くみせることによって「核兵器の被害はたいしたことではない」と、核兵器を認める政策をとっているからです。被爆者はこれまでも認定制度の改善をもとめ、最高裁、大阪高裁、東京高裁、広島地裁で勝利してきました。しかし、国はその判決を受け入れず、相変わらず実態に合わない認定基準を設け審査を続けています。
 2003年、全国12地裁で169人の被爆者が「原爆症と認めて欲しい」と、残りの人生をかけて“最後のたたかい’である集団訴訟に立ち上がりました。近畿では京都在住の3名を含む13名が参加しています。この訴訟は、たんに認定制度の改善を求めているだけではありません。それは、ものも言えず死んでいった人たちに代わって核兵器の残虐性を告発し、国の責任(国家補償)を明らかにし、人類と共存できない横兵器の廃絶を求める、私たちの“未来のため’の運動です。

  横井久美子さんのプロフィル シンガーソングライター
 国立音楽大学声楽科卒。国内をはじめ、ニカラグア、南アフリカ等を訪問し、世界各地の歌を日本に紹介。ホールコンサートのみならず、行動するシンガーソングライターとして「薬害、公害、差別」などの現場にでかけ、「歌を必要とする人のもとに歌を届ける」活動を展開。
1998年、文化庁芸術家在外研修員としてアイルランドのリマリック大学に留学。以後、毎年夏、アイルランドにてコンサート。2004年、歌手生活35周年を迎え、べトナムでの枯葉剤被害児支援コンサートや東京国際フォーラムをふくむ全国16カ所で記念コンサートを開催。2005年5月、べトナム政府より「国際平和友好勲章」を授与される。同年6月、スイスの女性団体「ノーベル平和賞を1000人の女性に贈るための委員会」より推薦を受け、「1000人」の一人にノミネイトされる。著書、CD多数。


2006年9月16日(土)
午後1時30分会場 2時開演
府民ホールアルティ
主催・京都原爆訴訟支援ネット

トップへ