2005年4月11日から20日

4月20日
■大野功統防衛庁長官、イラクに派遣する第6次復興支援群の編成命令を陸上自衛隊中部方面総監(伊丹市)に出した。関西の部隊が中心となる初の支援群となり、京都府と滋賀県からも6カ所の駐屯地・分屯地の隊員が加わる。近く派遣命令が出され、5月上旬にも宿営地のあるイラク南部のサマワへ出発する。現地に派遣中の部隊と交代し、派遣期間は約3カ月。6次隊は伊丹市に司令部を置く陸自第3師団を中心に約500人で編成する。京都からは、大久保(宇治市)、福知山(福知山市)、桂(京都市西京区)の3駐屯地と祝園分屯地(精華町)、滋賀からは大津(大津市)、今津(高島市)の2つの駐屯地から隊員が派遣される。任務は、道路や学校など公共施設の建設や補修、医療などの衛生活動が中心で、警備も含む。
■「近畿地区国民保護ブロック会議」(内閣官房、京都府など主催)、テロや武力攻撃などの有事に備え、自治体やライフラインなど指定公共機関の国民保護計画づくりを考えるが、5月9日午後1時半から京都市南区の京都テルサで開かれる。国民保護に関心ある人も参加できる。同会議は全国9地区で予定され、今回がトップの開催となる。近畿2府4県と各警察、市町村と各消防、関西電力や大阪ガス、病院、運輸業者といった指定公共機関などが参加する。当日は内閣官房と消防庁の担当者が、3月に策定した「国民の保護に関する基本指針」や国民保護の仕組み、都道府県モデル計画の内容、今後のスケジュールを説明し、意見を交換する。各府県と指定公共機関は2005年度内に計画を作らなければならず、京都府も国民保護協議会条例を制定、府民の生命や財産を守るために必要な措置の協議を近く始める。
■京都府まとめ、昨秋の台風23号による被災から半年が経過し、京都府北中部では依然として府道の23カ所が全面通行止め、国道と府道の39カ所が片側通行止めとなっている。
■京都府市長会、05年度の春季定例会を開催。国から地方に役割分担に応じた権限委譲を行い、税財政の基盤をつくることなどを求める都市行財政制度の改善など国に要望する十七項目を決定。役員改選では会長に久保田宇治市長を再選。要望は、都市行財政制度の改善のほか、都市基盤の整備促進、医療・社会福祉施策などの充実、国民生活基盤の充実、少子化対策などで、5月18日に神戸市で開かれる近畿市長会総会に提出。
■京都地裁、京都市水道局の元職員が左京区松ケ崎の市水道局分室を私宅として利用していたとして、地元の住民が当時の市上下水道事業管理者2人を相手に、分室の建築費や賃料、光熱費など約4200万円を市に返還するよう求めていた訴訟の判決があり、市の損害を認め、賃料の一部の約110万円の返還を命じた。
■京田辺市、勤務などで平日に市役所に行きにくい市民のために5月1日から、事前に電話で申し込んでおけば各種の証明書などを発行する時間外窓口を開設。
■宇治田原町、2020年を目標にした第4次まちづくり総合計画の基本構想案をこのほどまとめ。基本構想案では、基本計画の柱として「地域活力の創造」「自然共生循環型」など5項目を設定。また、住民と行政の協働を目指す重点プロジェクトとして「お茶のふるさと」や「安心なまち」などの創造を掲げている。
■昨年の国と地方財政の三位一体改革で先送りされた生活保護、児童扶養手当制度の見直しを検討する協議会の初会合、厚労省は昨年の三位一体改革論議の中で、生活保護費の国庫負担率を現行の4分の3から引き下げる制度改革案を提示。
■共同通信のまとめ、5月2日から開かれる核拡散防止条約(NPT)再検討会議で核兵器廃絶を訴えようと、日本から開催地の米ニューヨークへ向かう市民は、被爆60年を迎える広島、長崎の被爆者を含め約1000人に上ることが分かった。国連本部で原爆展を開催する日本原水爆被害者団体協議会(被団協)が生協などと合同で、被爆者約30人を含む約90人、原水爆禁止日本協議会(原水協)は約830人の大派遣団を結成し、原水爆禁止日本国民会議(原水禁)は連合などとともに約60人を派遣する。このほか広島、長崎のNGOからも少なくとも40数人がニューヨークをめざす。
■参院憲法調査会、約5年間の議論を集約した最終報告書を自民、民主、公明3党の賛成多数で議決。共産、社民両党は反対。環境権やプライバシー権などの新しい人権の明記については、自公民3党の主張がおおむね一致した「すう勢の意見」として憲法改正の必要性を示した。


4月19日
■京都府公立学校(園)長会議、京都市立を除く府内の公立学校長や幼稚園長ら約500人を前に、府教委の田原博明教育長が初めて説示。「現場とともに歩む、軸のしっかりした教育行政を進めたい」と決意。
■京都府と府内の市町村、政府に対して国庫補助負担金の改革や地方財源の確保などを求める提言「『住民本位』の行財政の確立に向けた改革の推進について」をまとめ。昨年度に決まった三位一体改革の全体像を受け、府内の地方公共団体の総意として提言にまとめ、小泉首相や麻生総務相、谷垣財務省らにあてて提出。提言では、全体像について「数字合わせに終始、重要項目の大半が先送りされ、内容は極めて不十分」と指摘。そのうえで、、奨励的補助金、小規模・零細補助金の廃止、厳しい市町村国民健康保険財政を踏まえた医療保険制度全体の根本的な改革、国庫補助負担金の一般財源化にあたっての税源移譲と地方交付税による確実な財源保障、安定的に住民サービスを提供できる必要な一般財源の総額確保と中期的な地方財政ビジョンの策定、消費税を含めたさらなる税源移譲など改革の継続−などを求めた。
■宇治市監査委員、市の職員互助年金や福利厚生事業への公費支出は違法だとする住民監査請求を棄却。
■京北町の健康診断の委託業務と町発注の工事に絡む2件の汚職事件、収賄罪に問われた石浦元町長の初公判、京都地裁であった。石浦被告は「間違いありません」と起訴事実を全面的に認めた。
■園部町、23日に町中央公民館で町制発足50周年の記念式典を開催。当日は、作家瀬戸内寂聴さんを招いての記念講演会。
■総務省の調査、31都道府県の274市町村、バスや鉄道などを使わず、徒歩で通勤する職員にも通勤手当を支給していることが分かった。支給市町村は全体の約1割に当たり、最も高いのは月額5750円だった。地方公務員の手当をめぐっては“お手盛り”などの批判もあり、総務省は不適切として運用の見直しを求めた。


4月18日
■京都、大阪、兵庫3府県の知事行政課題を議論する懇談会、東京で大規模地震が起きた場合に関西がバックアップする「副首都」機能の整備を進めることで合意。また、東アジアからの観光客誘致に向けて今秋、3知事が中国・北京で関西観光を売り込むこと、このほか、近畿ブロック2府7県で協議中の危機管理の包括相互応援協定に、国民保護計画における連携を加えることや、第二名神など着実な道路整備を確認、さらに今後の三位一体改革で地方交付税の見直しなどを国に求める共同アピールを採択。
■京都市は、ドメスティック・バイオレンス(配偶者などからの暴力、DV)被害者を一時保護している民間シェルターを対象にした補助制度を新設する。補助額は1団体につき月額10万円以内で、20日から適用希望団体を募集。
■舞鶴市、昨年の台風23号を教訓に、由良川流域の加佐地区での洪水時の浸水の範囲や程度、避難所などを図示した「由良川洪水ハザードマップ」の原案を、このほど公表。市民からの意見を募ったうえで完成版を作製、6月ごろ流域住民に配布。
■政府と全国知事会など地方6団体、昨年の国・地方財政の三位一体改革で先送りされた生活保護、児童扶養手当制度の見直しについて検討する協議会を20日から開くことで合意。18日には、本年度から創設された国民健康保険の都道府県財政調整交付金の配分方法に関する検討会も開催。社会保障分野の三位一体改革をめぐる国と地方自治体の話し合いが相次いでスタート。
4月17日
■京都迎賓館開館。国内で2つ目の国公賓迎賓施設として、披露式典で小泉首相は「国公賓にこだわらず、柔軟に、できるだけ多くの外国人客に利用していただきたい」と述べ、使用基準を緩和する方針。式典には、河野衆院議長、扇参院議長、町田最高裁長官をはじめ、村山富市、橋本龍太郎、森喜朗の各元首相や地元関係者ら72人が出席。小泉首相は、迎賓館の使用が国公賓などに限定されていることに言及し、「あまり基準にとらわれず、京都や関西全体の賓客にも使ってはどうか」と述べ、地元自治体などが独自に招いた外国人客の招宴行事に活用することにも理解を示した。
■市民グループ「京都御苑への『迎賓館』建設に反対する連絡会」や御苑の周辺住民ら約50人、御苑角の丸太町通烏丸北東角付近で集会。観光客らに配慮してシュプレヒコールは行わず、通行人へのビラ配布を通じて抗議の意思を無言でアピール。
■京都府和束町長選投票、開票、現職の堀忠雄氏(59)=無所属=が、大差で再選。
■三和町、交流拠点施設「三和荘」が完成、しゅん工式。

4月16日
■「府民本位の新しい民主府政をつくる会」、第2回全体会議を開き、来春に迫った次期知事選に向けた活動方針を決定。会議では、日本共産党・新井進府議が府政の現状を報告。山田知事の府政運営を批判。佐井惇事務局長が、「今日この場で候補者を発表できなかったのは残念」としながら、憲法・消費税の2点を軸に運動を進める、知事選までの各自治体の選挙で、住民自治を求める運動を訴える、会としての独自の取り組みで、体制を確立する−−などの方針案を説明。拍手で採択。約250人が出席。
■「まいづる農業災害ボランティア」、台風23号で農地に大量の土砂が流れ込むなどの被害が出た京都府舞鶴市加佐地区で市内外から駆けつけた53人が田畑の復旧作業に汗を流した。

4月15日
■京都府、05年度の府市町村長会議。4月施行の新合併特例法を受け、小規模自治体の救済など府の指導力を求める声が町村側から相次ぎ、山田知事は市町村の自主的な合併を重視する従来の方針を強調、「合併できない町村の支援にも全力を挙げる」と述べた。会議には、山田知事をはじめ府三役や部局長、教育長らのほか、府内38市町村の首長らが出席。
■京都府市町村長会議、1期目の任期満了まで1年となった山田啓二知事に対し、府市長会長の久保田勇宇治市長と府町村会長の野中一二三園部町長が、あいさつの中で来春の知事選への立候補を促した。これに対し、山田知事は「ありがたい言葉をいただいた。残された任期1年間を全力を尽くしたい」と述べた。
■京都府、八幡市の宗教法人「聖神中央教会」の主管牧師による女性暴行事件で、主管牧師の代表役員解任を決めた教会の幹部から事情を聴き、解任手続きに不備があると指摘。
府文教課が同日、幹部から聴いた13日夜の臨時信者総会での解任の手続きはこの規定を十分に満たしていなかった。宗教法人を所管する府へ教会が代表役員の変更を届け出ても、無効となる可能性がある。
■亀岡市、新しい条例や基本計画をつくる際、市民の意見を公募するパブリック・コメント制度を、本年度から正式に導入。市政の透明性のアップと住民参画の促進が目的で、「市民の意見提出手続に関する要綱」を4月1日付で施行。今月以降に作成する計画・条例案に適用する。
■金融庁と厚生労働省、幹部職員による資金の流用が相次ぎ、内部管理体制に問題があるとして、近畿労働金庫(大阪市)に業務改善命令。来月13日までに改善計画書を提出するよう求めた。過去10年間の不正な会計処理は約2800万円に上るという。近畿労金は、村上専務理事が責任を取って3月末で退任、残る全役員も3カ月分の報酬を5−10%返納すると発表。
■憲法九条を守るため、大江健三郎さんらが設立した「九条の会」の趣旨に賛同する宗教者たち、宗教者のネットワーク「宗教者九条の和」を発足。仏教、キリスト教、金光教などの新宗教の計55人が呼びかけ人に名を連ねており、大正大元学長の村中祐生氏、本山修験宗宗務総長の宮城泰年氏、日本キリスト教協議会総幹事の山本俊正氏ら5人が世話役に就いた。今後は東京都江東区の日本カトリック会館内に事務所を置き、具体的な活動を話し合っていく。「九条の会」との連携も考える。

4月14日
◇京都府警の危機管理総合対策本部、昨年10月の台風23号の風水害について、警察の災害警備の検証結果と今後の対応策をまとめ、発表。今後の災害時対応として、交番・駐在所で複数勤務員の確保、防災行政無線を110番指令室にも配備、資機材の充実−などを挙げた。
◇京都府茶業会議所と日本茶業中央会(東京都)が、日本を代表する緑茶ブランド「宇治茶」の銘柄表示をめぐり、対立。中央会は「全国ルール通りに原産地だけで定義すべき」と見直しを求めるが、京都は「京都府で仕上げ加工したもの」とする独自定義をあらためて明文化して反発。中央会は昨春から銘柄の表示基準として「原料となる茶葉の生産地」と規定し、1年間を移行期間とした。一方、府茶業会議所は「宇治茶」表示について、京都府と近隣三県産の茶葉を用いて「府内業者が府内で仕上げ加工したもの」とする独自基準を定めている。
◇船岡山周辺でマンション建設に反対する住民ら87世帯の代表ら、計画していた業者が、市の行政指導に応じて建物規模を縮小する修正案を提出したことについて、「まだ景観が破壊されるおそれがある」として、市や業者にさらに計画を縮小するよう求める考えを表明。
◇京セラ、川村誠執行役員常務が社長兼COO(最高執行責任者)に昇格、西口泰夫社長が会長兼CEO(最高経営責任者)に就任するトップ人事を発表。伊藤謙介会長は取締役相談役に、創業者の稲盛和夫名誉会長は取締役を退く。6月28日開催の株主総会後の取締役会で正式決定する。
◇宇治市内の土木建設業関係者によるNPO(特定非営利活動法人)「京都UC会」、大規模災害時の応急工事に関する協定を市と締結。ダンプや重機など行政にはない民間の資機材やノウハウを活用して、復旧活動に協力する。
◇向日市の「市長への手紙」と「市民FAX通信」の04年度の件数が、このほどまとまった。「協働」の市政を掲げるものの、手紙は31人、ファクスは6人と1999年の開始以来、最も少なかった。
◇全国知事会、国・地方財政の三位一体改革への対応を強化するため複数の研究会と特別委員会を一本化した「地方分権推進特別委員会」を設置するなど、05年度の組織再編を決定。研究会の再編は、三位一体改革への対応などで相次いで設置された14の研究会など計21組織を統合、廃止し、8特別委員会と4常任委員会に整理する。
◇大阪国税局、大阪市の職員厚遇問題で制服名目で係長級以下の職員に支給したスーツ、永年勤続者のリフレッシュ活動支援事業など04年度までの5年間に市が支出した計24億6800万円を給与所得と認定、所得税の源泉徴収漏れを指摘。
◇市民団体、衆院憲法調査会が15日に最終報告書をまとめるのを前に、衆院議員会館で抗議集会を開き、報告書は9条などの改憲につながる内容だとして採択に反対を訴えた。

4月13日
◇京都府、昨年10月の台風23号災害で創設した「被災者住宅等支援補助」の3月15日までの申請受け付け件数をまとめ。申請は全補助対象の約3割にとどまっており、全壊世帯からはなかった。府は昨年11月に国の被災者再建支援法の支援金とは別に、この独自住宅再建予算を計上、全壊世帯(予算措置28件)に最高300万円、大規模半壊(同15件)に200万円、半壊(同204件)に150万円、床上浸水と一部破損(同5125件)に50万円を支給する枠を設定。3月15日時点での申請件数は18市町の1818件と、予算枠全体の33・8%だった。全壊はなく、大規模半壊5件、半壊75件、床上浸水や一部破損1738件。また、住宅を建て替える被災者向けの支援融資制度の受け付け件数は19件(いずれも改良資金)で、融資額は4880万円だった。同制度は5年間無利子で建設の場合は700万円、改良は450万円まで府が貸し付ける。申請分はだった。
◇京都府、O157など腸管出血性大腸菌感染症の04年度の府内(京都市を除く)発生状況をまとめ。感染は19人で、00年度以降で最も少なかった。大腸菌の種類別ではO157が17人で、O111が2人。月別では8月が6人で最も多く、7月が4人、6、9、11月各2人、4、5、10月が各1人。12月から3月までの発生はなし。
00年度以降の各年度の発生状況は順に43人、26人、23人、33人。
◇21、22日に東京都で開かれる「全国家畜保健衛生業績発表会」に、高病原性鳥インフルエンザで、京都府から防疫対策要領作成を目的に設置した検証チームの一員だった府南丹家畜保健衛生所の藤野防疫課長が出席。
◇園部高、06年度から実施する中高一貫教育の準備室の開設式。式典には、田原府教育長や同高教職員ら約30人が参加。同室は、田中同高教頭が室長を兼任し、近隣の中学から異動した教諭ら計4人が担当。5月下旬に第1回学校説明会を開く予定。
◇08年に日本で開かれる主要国首脳会議について、京都、大阪、兵庫の3府県と3政令市、4経済団体のトップ、大阪市内で会合を開き、共同で「関西サミット」として誘致することを決定。首脳会談の場所は京都か大阪で開催するとして現時点では一本化せず、今後の協議で決める方針。誘致活動として「2008年関西サミット誘致委員会」を設置し、5月までの早い時期に国へ要望書を提出。会長には秋山関西経済連合会会長が就任。
◇広島県教育委員会、県内すべての公立学校の校長に、卒業式や入学式で君が代斉唱の声量などを調査、報告させていた。県教委によると、調査は01年度から実施。今年は1月に卒業式、入学式の日の丸掲揚と君が代斉唱の実施状況や、教職員の服務状況などを報告するよう調査用紙を配布。式後1週間以内に回答するよう指示した。
◇大野防衛庁長官、衆院イラク支援特別委員会で、テロ対策特別措置法に基づくインド洋への自衛隊派遣について、5月1日までの派遣期間をさらに半年間延長する意向を表明。

4月12日
◇京都府、30日から、ハートピア京都で、障害者施策のアクションプランの中に「公共的職場での研修実施」を盛り込んでいる障害者の清掃実務研修を開始。障害者の就労支援が目的。対象者は、府内の福祉施設の入・通所者で年間104日、延べ208人。同会館4−8階の事務室や会議室、トイレなどの清掃を担当する。
◇京都府、聖神中央教会の主管牧師による女児暴行事件を受け、教会幹部から事件後初めて任意で事情を聴取。担当者が同日午後、府庁で教会幹部と1時間半ほど面談。府文教課によると、新聞やテレビで報道されている事件の内容や強引な勧誘の実態などの事実確認を行った。同教会については事件前にも、強引な寄付集めや勧誘活動をしていると府に苦情が寄せられ、府は捜査状況を見ながら、教会運営に問題がなかったか情報収集を進める。
◇全国市長会、市町村が運営する国民健康保険(国保)と健康保険組合などサラリーマンが加入する被用者保険との間で、加入者の年齢と所得の構成比に応じて財政調整することを柱とする独自の医療制度改革案をまとめ。高齢者と無職の人の増加で財政が危機的状況にある国保を被用者保険の財政負担で救済する狙い。国保の保険料の算定基準を所得だけに一本化する方針も盛り込んだ。13日の同会理事会で正式決定。ただ実質的に負担を求められることになる被用者保険からは反発が出そうだ。
◇京丹後市、今秋に完成予定の京都エコエネルギープロジェクト・バイオガス発電施設について、食品廃棄物を使った発電後に排出される残りかすの農地還元研究を、本年度から本格化する。同プロジェクトは、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託事業。03年度から5年間、府や京丹後市、民間企業で、バイオガス発電や、丹後あじわいの郷の太陽光発電などで、市営住宅や市立病院などの電力をまかなう実証研究を進めている。
◇大徳寺の宗務総長ら、船岡山でのマンション建設に、市の指導で建設業者が高さの修正などを決めたことについて、桝本京都市長に対し「市の対応に感謝している」と伝え、修正された計画を受け入れる考えを示した。
◇京都市、人権政策の基本方針を掲げた「市人権文化推進計画」を策定。重要課題に、ホームレス問題を新たに明記したほか、人権侵害を受けた人の救済、相談窓口のネットワーク化や、計画の進ちょくをチェックする外部懇話会の設置などを盛り込んだ。
◇南山城村の橋本村長、定例記者会見で、05年度一般会計当初予算案に時間外勤務手当を当初、ゼロ計上した問題に関し「反省している」とあらためて述べたうえ、厳しい財政から、同手当の目標を04年度までの現状から3分の1に削減する考えを表明。
◇大野統防衛庁長官記者会見、在日米軍再編をめぐり先にハワイで開かれた日米審議官級協議で、両国が海外での大規模災害発生時に国際調査団を編成する方針で一致したことを表明。

4月11日
◇京都府、大阪府、京都市など、08年に日本で開催されるサミットの関西誘致について話し合う行政、経済の関係団体トップ会議、13日午後に大阪市内で初めて開催する、と発表。京都、大阪、兵庫の3府県と3政令指定都市、3商工会議所の各代表が、サミットの関西誘致の体制づくりなどを協議する。
◇南丹広域振興局、3月に策定した「南丹地域振興計画」に基づき、本年度から管内1市7町エリアで取り組む重点事業をこのほど発表。災害発生時に備えた「介護施設等1時避難協定」づくりや、消費者が生産者に出資する「農産物トラスト」の導入支援など、京滋でも先進的な事業を盛り込んでいる。同計画が掲げる、危機管理(災害対策)、観光振興。農林業振興、少子高齢化にも対応する地域基盤整備、住民との協働−の5分野について、市町や民間と連携して実施する重点施策(29事業)を示した。特に災害対策では、要介護高齢者が避難所生活を余儀なくされた際、できるだけ早く別の介護施設に移ってサービスを受けられるよう、各施設との協定締結やケアマネジャーらのネットワークづくりを目指す。
◇船岡山に隣接する斜面地にマンション建設が計画され、「景観が破壊される」と住民が反対している問題で、建設業者、京都市の指導を受け入れ、全体の高さを予定より4メートル下げるなど、当初の計画を縮小。
◇大阪国税局、自治体職員の福利厚生をめぐる問題で、京都市の福利厚生事業への公費支出が市職員の給与所得に当たる可能性があるとして、同市の関係部局に対し、源泉所得税の税務調査を開始。
◇「洛北開拓農協」、02年春、高齢化と後継者難から解散を決めたが、国から払い下げられた農道約5・5キロ、農水路約3キロ分の処分を検討。道路の大半は生活道路となっていたり、水路は家屋を守る防災用としての機能を担っているため、同組合は「解散すると個人に管理責任が回るが、住民のことを考えれば撤去できない」と、市に譲渡を申し出た。市は「管理基準に合わない」と引き受けを拒否。
◇宇治市、職員の特別勤務手当や通勤手当、役職の昇任制度などを見直すための「人事給与制度検討委員会」を、4月中に新設する方針を表明。委員は外部の有識者や経済団体関係者ら7人で構成し、9月ごろに提言をまとめる。
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