原水爆禁止2004年世界大会・広島決議

広島からのよびかけ

 原爆の惨禍の中から核兵器禁止の声をあげ、世界の声としてきたヒロシマで、私たちは核兵器廃絶の運動を飛躍的に強めようと誓い合った。世界は、戦争と核兵器使用の危険が強まる一方、「第2のスーパー・パワー」とよばれる諸国民の世論と運動によって、平和を切りひらく可能性もひろがっている。
 非同盟諸国、新アジェンダ連合の政府代表、世界と日本の反核平和連動の代表が集った原水爆禁止2004年世界大会国際会議は、核不拡散条約(NPT)再検討会議が開かれる被爆六十年の2005年考核兵器の恐怖から人類を解放するための国際行動の年とし、地球的規模の運動を発展させようとよびかけた。私たちは、日本列島のすみずみに運動をひろげ、被爆国日本の運動としての期待にこたえよう。
 一、2005年5月のNPT再検討会議にむけ、前回のNPT再検討会議で核保有国がおこなった核兵器廃絶の「明確な約束」の実行をせまる圧倒的な世論と運動をまきおこそう。そのために、広範な人びとの反核平和の願いをひとつにむすぶ「いま、核兵器の廃絶を」署名運動に、全国の地域、職場、学園で大規模にとりくもう。
 NPT会儀にさいして、広島、長崎両市長をはじめとする平和市長会強が提唱した5月1日ニューヨーク大行動や、日本と世界各国からの署名の共同提出、国際平和行進など、多彩でゆたかな行動をくりひろげよう。平和市長会議の提唱にこたえるよう各自治体に申し入れよう。
 今秋の国連総会で、核保有国をふくむすべての政府が核兵廃絶をもとめる諸決議に賛成し、核兵器全面禁止国際協定の交渉にふみだすよう要求しよう。アメリカに核兵器の使用と開発計画の放棄を求めよう。
 二、「日本政府が被爆国にふさわしく核兵器廃絶のための積極的行動をとるよう要求し、「非核三原則」の厳守・法制化、「核の傘」からの脱却を強くもとめよう。
 核兵器使用をふくむアメリカの先制攻撃戦争に日本を参戦させるための憲法改悪を阻止しよう。国民の反核平和の願いを結集し、広範な人びととの共同をひろげ、憲法九条を守ろう。
 イラクからの自衛隊即時撤退をもとめ、有事法制の具体化をはばもう。沖縄・名護新基地建設、横須賀への原子力空母母港化計画をはじめ、日本を世界規模の核出撃基地とする在日米軍基地の再編強化に反対し、日米軍事同盟解消の世論と運動をひろげよう。
 三、原爆症認定集団訴訟の支援をはじめ、被爆者との連帯を強めよう。原爆展や証言活動、原爆遺跡保存など被爆の実相を伝える活動を被爆者とともにすすすめよう。
 世界の核被害者との連帯を強めよう。
 「いま、核兵器廃絶を」−この共通のスローガンのもと、世界中の人びとと手をつなぎ、いまこそ行動に立ちあがろう!
             2004年8月6日 原水爆禁止2004年世界大会・広島