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2017年10月20日

「憲法9条が泣いている」
被爆者として言い残したいこと

戦争できる国づくりを危惧

 被爆者706人が「言い残したいこと」を書き記した調査報告書には、憲法9条や核兵器廃絶に後ろ向きな日本政府への厳しい指摘が少なくない。被爆者の声を紹介する(年齢は被爆当時)。

 ・(安保関連法で)9条がこわれそうです。泣いております。9条が死ぬ前に、われわれで何とかならないものか、守ってあげなければなりません…米国が戦争始めたら、自衛隊は支援といっておりますが、弾よけにされます。必ず!! 絶対駄目です。(長崎、入市、男 15歳)

 ・また戦争になる気配を多くの人々が感じているこの頃、あのとき(昭和20年8月6日)むごたらしく死んだ人は犬死か!と思いたくなる。戦争を知らない(体験のない)人たちがダンダン多くなっている時代。人間は昔を忘れ油断をして愚かをくり返してしまう…戦争は人殺しだ、絶対ダメです(とお経のように言う)。(広島、直爆1・5キロ、女 1歳)

 ・日本政府に言いたい。世界中の為政者に言いたい。どうして国民の声に耳を傾けないのですか。戦争で得るものは、悲しみだけです。もう、私たちだけでたくさんです。(長崎、直爆1・4キロ、女、6歳)

 ・もう二度と戦争をしてはなりません。勝っても負けても戦争は人を苦しめます。子、孫たちのためにも平和な世界であってほしいです。戦争体験した先人の方たちの尊い思いが、日本を守って下さっていると思います。良き日本を次の世代に守りつなげていきたいと思っています。感謝の心、相手を思いやる心を、どうぞ大切にして下さい。(長崎、直爆3・6キロ、女、11歳)

 ・あの悲惨な地獄の街と化した広島を実際に体験した。それから今また再び、憲法9条を変更するとか、他国の戦争に自衛隊を派遣するとかして、集団的自衛権を強引に成立させて、過去において10年以上にわたり戦争体験したわが国がなぜか逆戻りしてゆくこと、間違いない。日本全国が焦土と化し、310万人の命が戦争のため散っていったことを忘れたのか。せっかく70年間も不戦で日本が復興したのに、また焼き、国民を殺す気なのか、非常に心配な危惧の状態になってきた。どんなことがあっても戦争や、武器をつかっての争いは禁物である。「尊命と平和」の文言の武器であくまでも不戦核廃絶を訴える。世界がどのようにすれば平和になるかをもっともっと話し合い、世界平和を切に念願する次第である。(広島、直爆4・2キロ、男、17歳)

▼被爆の風化を懸念

 ・(埼玉県)浦和駅頭で街頭行動している時、「被爆者はまだ生きているんだ」と通行人の声。「ヒロシマ・ナガサキ」が忘れられるのではないか。恐怖に感じる。(長崎、直爆1・2キロ、女、17歳)

 ・今また馬鹿な政治家たちの声に恐ろしい日々です。なぜ「私たちは二度と過ちは繰り返しませぬ」という文言を政治家はわからないのですか。今年は戦後70年ということでよく新聞などで戦争、原爆がとりあげられていますが、7月、8月(限り)でしらぬ間になくなります。ドイツのように日々子どもたちに教育していくことは大切だと思います。(広島、直爆2キロ、女、2歳)

 ・この70年間、「戦後」と教えられました。でも世界では、紛争、戦いが絶えることなく、子どもが兵士にされ、餓死する人、難民――その姿にいつも「あの日」の死者たちを重ねて生きてきたように思います。アジアの中の日本がどこへ向いて政治外交をしているのか、と情けない思いがだんだん強くなります。そして、自分への歯がゆさをこの数年は体力の衰えと共に、強く感じています。申し訳なさ、です。死者たちへの! (広島、入市、女、14歳)
 ・一人息子が結婚して既に20年以上になるが、孫ができない。子ども嫌いなのだろうと軽く考えていたが、最近になって妻から「奇形児が生まれると困るから子どもはつくらない、と息子が先方の両親を説得し結婚を許してもらったらしい」と聞き、愕然とした。3世にそんな惧(おそ)れもなくはないが、通常の率と変わらないと聞く。そんなバカな!と今頃怒ってもどうしようもない。この憮然(ぶぜん)とした気持ちは墓場まで持って行くしかないのだろう。(広島、直爆3・5キロ、男、14歳)

▼受忍論は絶対ダメ

 ・(原爆被害への受忍論について)理由などありません。あの写真をみて何を言うんですかと言いたい。女、子ども、中学生たちなのですヨ。ダメです。絶対にダメです。(長崎、直爆2・5キロ、女、18歳)

 ・がまんできるなんて言う人がいたらアホだ! がまんできると言ったら、またくり返すことになる。人間として生まれてきて、あんな死に方をするなんて、本当に気の毒だ。70年も苦しんでいる人はもっともっと気の毒。人間の生活ができなかったことになる。(広島、直爆1・5キロ、女、1歳)

 ・生まれたときから〃被爆者〃という人になった。被爆したから〃病弱な子〃になった。死ぬまで被爆の影響を気にしながら生きることへの不安。治療で治る病気・被害はガマンできる。放射能被害は今でも治ることはない、不安は耐えがたい。(広島、直爆2・5キロ、男、1歳)

 ・原爆被害をがまんしろなんてとんでもないこと。戦争しなければ被害は無い。従ってわれわれ被害者が受忍すれば、また戦争が起きる。昭和21年に憲法ができた。「戦争放棄」をうたっている憲法を堅持しなくてはならない。原爆被害は絶対に我慢してはならない。(広島、直爆1・6キロ、女、8歳)

 ・戦争被害に対して国家補償をすることは、二度と戦争をしないという意思表示になる。国の方針が間違っていた、ごめんなさいと謝るべきだ。(長崎、直爆3・4キロ、男、8歳)

▼悪魔の兵器廃絶を

 ・核兵器は究極の悪魔の兵器です。人類を滅亡させます。核の傘に入っているから日本は平和なんだというのは、へ理屈です。(戦争で)原爆を受けた国は世界中で唯一日本なんですから、米国の顔色をうかがうようなこと無く、堂々と核兵器廃絶を世界中に訴えて欲しい。(広島、直爆3・5キロ、男、14歳)

 ・広島や長崎の平和集会に参加していますが、平和公園にはよう入りません。あの土の下には命を奪われた多くの人たちが眠っている。その上を踏んで歩くことはできません。(広島、直爆4キロ、男、17歳)(連合通信) 

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