雨宮処凛の世直し随想

 

「パナマ文書の徹底調査を」
 「パナマ文書」が世界を騒がせている。

 タックスヘイブンにおける富裕層の税金逃れの実態が、今まさに白日のもとにさらされようとしている。

 そんなパナマ文書について4月末、「公正な税制を求める市民連絡会」が記者会見を行った。何を隠そう、私はこの会の共同代表の一人である。

 なぜ、「税制」などを問題にしているのか。それはこの10年間、貧困問題に関わってきたことに関係する。削減される一方の社会保障費。生活保護費も下がり続け、貧困率は16・1%と過去最悪だ。そのうえ、消費税増税の影で大企業への税負担は軽くなるなど、「再分配」の構図はいびつになるばかり。問題をいくら訴えても、返ってくるのは一言「財源がない」。これまで、何度も「人の命を財源で語るな」という趣旨のデモや集会を繰り返してきた。しかし、状況はまったく改善されていない。

 ならば、まずは自分たちで「公正な税制」を考えていこう。ということで昨年5月、この会が結成された。1年間、税制やタックスヘイブンの問題について勉強してきた。

 そうして出てきたパナマ文書。これは「一部富裕層が遠い国で想像もつかないことをしている」というような問題ではなく、保育園や奨学金の問題にも通じる大スキャンダルだ。財源、あるじゃん。こんな税金逃れを放置していいの? しかし、日本政府は「調査しない」という。それっておかしいじゃん。ということで、これから徹底した調査を求めて声を上げていくので、同じ思いの方もぜひ参加してほしい。〈連合通信〉