「損しない預貯金の話」

落語作家・笑工房代表 小林康二

 定期で百万円を」と郵便局員に勧誘され、利子を聞くと「0・035%」、「定期百万円で年利3500円か」と質すと、「違う350円」と平然と言う。日銀の物価目標が年2%。その上、円安で物価高騰が続く昨今、この金利では1万9650円目減りだ。

 友人の著名な経済アナリストKに「上手な預貯金」を聞くと、「俺は1億円の外貨預金で3年間に2500万円稼いだ。今後も円安は止まらない、外貨預金が賢い」と言う。

 「大企業は早くから『日本はやばい』と察知し、工場や本社機能を海外に移したり、正規雇用を非正規に置き換えるなど、国民の購買力を低下させて日本経済を弱体化させた。同調した組合の責任も大きい」「今、日本は急激な労働力人口の減少と、返済不能に膨れ上がった借金という二つの末期ガンに侵されており、加えてアベノミクスは失敗で国債も円も数年内に暴落する。国債を抱えている金融機関の多くが倒産して、ペイオフの一千万円以上は危ない。不要不急のお金は外貨預金が安心。これは汚いことでも、恥ずべきことでもない、汗水して得た退職金や賃金に対する自己防衛だ」と。

 「どの国の通貨が安心?」の問いに「国の借金が少ないオーストラリアかカナダは安心だ。但し外貨預金はペイオフ適用除外でリスクを伴うが、私に比べ君の預金など雀の涙、大海に目薬一滴。損しても微々たるものだ。気にせず頑張りたまえ、ガハハハハ」ハッ、その瞬間目が覚めた。

 夢だったのだ。この夢、信ずるも信じないもあなた次第だが……。